非常勤講師給与の「ゼロ査定」に対する文科省の公式見解

 平成16年8月5日、国立大学の非常勤講師給与が今年度「ゼロ査定」とされたという件について、民主党の金田誠一議員が事務所内で文科省法人支援課の担当者と会い、組合員2名も同席しました。その結果、担当者からは口頭で概ね次のような説明を受けました。

(1)今年度の人件費は、平成14年度の決算をベースに出している。
(2)人件費の積算は、雇用保険などの諸経費を引いても、14年度以上のもの(専任の実数+非常勤講師の実数)を確実に出している。
(3)積算は、各大学の設置基準にある教員の定数に基づいて出しているため、専任講師の欠員分が非常勤講師の人件費となる。
(4)文科省としては、定員分を出したことで、定員を埋めろと示唆していないし、そのつもりもない。むしろあわてて定員を埋めた大学については、危惧を抱いている。
(5)非常勤講師の必要性は分かるので、それは欠員の采配を大学が行えばよろしい。

運営費交付金の全体像については、次のような説明でした。

(6)国立大学法人運営費交付金の予算総額は、昨年度までの国立学校特別会計の予算総額より多い。(確か1兆2千億円くらい?)
(7)運営費交付金の配分によって、大学の中には昨年度よりも予算が減ったところはある。

 この内容は非常に有用なので、組合から、席上で話し合われたことを法人支援課担当者による文書でいただきたいと申し出たところ、快諾され、以下の文書(下線つきで)が金田事務所にFAXで送付されました。つまり、これは文科省の公式見解と考えて良いということです。


1.国立大学法人化に伴う予算制度の変更

【従 来(〜平成15年度)】
○ 国立学校特別会計として全大学の予算を包括的に計上していた。
(年度途中での予算の追加調整等が可能であった。)
○ 非常勤職員雇用のための経費については、「非常勤職員手当」として使途を限定した上で、実態に応じ予算配分を行っていた。

【法人化移行時(平成16年度)】
 ○ 各国立大学法人毎に、支出見積額と自己収入見積表を勘案し、「国立大学法人運営費交付金」として使途を特定しない「渡し切りの交付金」を予算措置。なお、非常勤職員雇用のための経費については、各国立大学法人の判断で白己収入額と当該文付金の範囲内で策定することとなる。

【中期計画期間中(平成17年度〜)】
 ○ 各国立大学法人の運営費交付金については、運営費交付金算定ルールに従い算定される。なお、非常勤職員雇用のための経費の扱いについては上記と同様である。

2.平成18年度運営費交付金算定上の人件責相当の見積について

 ○ 常勤職員及び非常勤講師の雇用に必要な所用額を一体として捉え、各国立大学法人の授業計画等に支障が生じないよう配慮しつつ、人件費相当額(非常勤講師分も含む)については、法人化移行前の各大学の実態を下回らないよう見積もったところ。

 ○ 常勤教職員及び非常勤講師の雇用計画については、自己収入額と当該交付金の範囲内で各国立大学法人の判断により策定するものである。したがって、上記運営費交付金算定上の人件費相当の見積によって、各国立大学法人の雇用計画を拘束するものではない。


(2004.09.13)

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