<資料>以下は、4組合による文部科学省に対する陳情(2007年3月9日実施)で提出した要請書です。各組合の連絡先と代表者名は省略します。
2007年3月9日
文部科学大臣
伊吹 文明  殿

要請書

首都圏大学非常勤講師組合
関西圏大学非常勤講師組合
全国一般労働組合東京南部大学教員支部
東海圏大学非常勤講師組合

<LEC東京リーガルマインド大学問題>

 2005年の文部科学省交渉以来、当組合は大学教員の雇用形態を問題にし、個人委託という形態での教員採用が大学教育にふさわしくなく違法であることを、LEC東京リーガルマインド大学の例をあげて指摘してきました。その後、教員を個人委託とするLEC東京リーガルマインド大学に、今年1月25日に文部科学省が改善勧告を出し、株式会社設立大学の全国解禁が見送られることになった、と各紙で報道されました。この点につき、文部科学省の対応を大変高く評価します。
 この勧告・留意事項は、直接には個人委託というLEC大教員の雇用形態を問題としていませんが、大学教育・制度の理念の一端を示すという意味で、大きな意義がありました。しかしながらなお多くの問題が積み残されておりますので、以下を要請いたします。

(1) 株式会社設立大学の全国への解禁は行なわないことを求めます。

(2) 学校教育法第15条に基づき、今後LEC大学に対しては新入生の募集停止を、また関係地方公共団体に対しては、在籍する学生の受け皿を確実に用意するよう指導することを求めます。

(3) 大阪市では今年1月、LEC大学に対する文部科学省の勧告を理由に、LECの入札資格停止を行いましたが、LEC大学への対応はありません。教育機関の事後審査は事前審査よりも困難であり即効性に欠けると考えますが、学生の利益の観点から、事後ではなく事前審査の厳格化を求めます。


<大学における派遣労働・請負>

(4) 実態が派遣であるチューターを、直接雇用することを早稲田大学に求める等の対応を要請します。

資料によれば(資料1ー3参照)、早稲田大学オープン教育センターは、早稲田大学インターナショナル社(2000年10月設立、早稲田大学資本51%)に語学の講義を委託し、同社の派遣する「教員」(チューター)が早稲田大学の担当教授(コーディネーター)の下で講義(一部はカリキュラムの必修講義)を行っています。単位認定ないしは単位認定に必要な資料の提供もチューターが行っています。業務委託契約の場合は、大学の指揮監督は職業安定法違反であり偽装請負です。派遣労働の場合は、既に3年を越え、大学には直接雇用を申し入れる義務が発生しているはずです。
学校教育法・大学設置基準では人事や教育事項に関する決定権は大学側にありますが、派遣労働法はいわゆる特定行為の禁止条項により、大学の人事決定権を制限します。業務委託契約では、大学からの教育過程における直接指揮・命令ができず、人事はおろか教育事項に関する大学側の決定権がなくなります。そこで、さらに以下の二点を合わせ要請いたします。

(5) 昨年の交渉における文部科学省のご回答の通り、学校教育法・大学設置基準においては派遣労働者としての大学教員は想定外であり、なじまないものと考えますが、この点についての見解を求めます。また業務委託契約による大学講義の丸投げについても不適切なものと考えますが、同様に見解を求めます。

(6) 派遣労働や業務委託契約を導入している大学の全国調査と、各大学への偽装請負禁止の通知を求めます。

以上
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