< 資料>

 2004年5月に、首都圏・関西圏・UTUの 三組合が合同で、国立大学および私立大学 に出した要請書は、以下の通りで す。要請書に対する回答は、郵便または電話(問 い合わせ)で得つつありま す。(参照:『控室』51号など、連合通信・隔日版 2004 年6月22日(火)No. 7545)


2004年5月25日

国立大学法人

大学長 殿

要請書

首都圏大学非常勤講師組合 …以下略…

関西圏大学非常勤講師組合 …以下略…

全国一般労働組合東京南部大学教員支部(UTU) …以下略…

 去る平成16年2月23日、首都圏大学非常勤講 師組合ほか4つの組合と文部科学省と の合同陳情交 渉が行われたことは、3月15日付・15文科人第326号『法人化後におけ る 非常勤講師の給与について(通 知)』で周知のことと思います。昨年より、16年 度の非常勤講師給について文科省から減額の査定がさ れたとの噂があり、その反映 か、複数の国立大学で25%もの賃下げが一方的に通告された事例を挙げ、文部科 学 省の意向を尋ねました。

 こちらからは、第 156回参議院・文教科学委員会(2003.6.5)での河村副大臣の答 弁「… 非常勤講師についてはいわゆるパート労働法といいますか、短時間労 働者の 雇用管理の改善等に関する法律、この適用になっていくわけでございま すから、… 通常の労働者との均衡等を考慮して適正な労働条件を確 保する」や、第156回参議 院・内閣委員会(2003.6.12)での「…これは、 国立大学法人に今度なりますと、運 営交付金が算定して渡されるわけでござい ます。この枠の中でやるわけでございま すが、法人化になった途端にどんと下 がるというようなことはあり得ないことであ ります。そんなことがあってはな らぬわけでございまして…」を読み上げ、副大臣 が述べた方針に変更はないのかを 問いました。

 大臣官房人事課審 査班の担当者は、河村副大臣(当時)の方針に変更はなく、ま た非常勤講師給 賃下げは文科省の意向ではないし、そもそも来年度の運営費交付金 は、前年度 の専任教員給と非常勤講師給を「上回る」人件費を積算として提示して いる、 との回答でした。

 また賃下げの根拠 として、「今まで120分計算だった講師給を実労時間の90分に変 更する」という考え方は、「今までの勤務実態を 見直すことなく、単に法人化した というだけで90分に変更することはない」との見解を示しました。

 以上の交渉の経過 と、その成果である通知の送付にもかかわらず、現在一部の国 立大学法人にお いて、一方的な非常勤講師給の引き下げが行われています。よっ て、今後の非 常勤講師に対する処遇として、以下の点につき大学当局からのご回答 をいただ きたく、要請いたします。なお6月中にご回答をいただけない場合は、そ の旨 を公表し、文部科学省へ通知して再度交渉の俎上に載せる予定でおります。

(1)非常勤講師の給与につ いて

 法人化後に行われ た、非常勤講師給の一方的な引き下げの撤回、及び改善を図る こと。

 第1に、運営費交 付金における非常勤講師給の減額査定という情報は、文部科学 省の担当課によ って明確に否定されており、根拠がない。第2に、短時間労働者の 雇用管理の 改善等に関する法律には正社員とパートの均衡処遇がうたわれており、 すでに 昨秋の対文部科学省交渉の中で、私学助成課課長は格差の存在を認め、対策 と して助成金の補助単価を引き上げ、「均等待遇の具体化として、国立の処遇を 参 考に算定した」と回答している。第3に、当組合の要請後、15文科人第326号『法人 化後に おける非常勤講師の給与について(通知)』が各大学に送付されている。

 これらの理由か ら、法人化後に非常勤講師給の引き下げを行う正当性は存在して おらず、極め て違法性の強い不当な事態であると認識せざるを得ない。

(2)労災保険・産休につい て

 非常勤講師にも労 災保険が適用され、産前・産後の休業が保障されていることを 周知徹底させる こと。

以上

2004年5月25日

私立大学

大学長 殿

要請書

首都圏大学非常勤講師組合 …以下略…

関西圏大学非常勤講師組合 …以下略…

全国一般労働組合東京南部大学教員支部(UTU) …以下略…

 去る平成16年2月23日、首都圏大学非常勤講 師組合ほか4つの組合と、文部科学省 との合同陳情 交渉が行われました。すでに昨秋の交渉において、私学助成課課長は 専任講師 と非常勤講師の給与格差の存在を認め、対策として「労働政策審議会でパ ート 労働者と正社員の均等処遇が今議論されている。補助金の算定上の執行高につ いて、従来の非常勤講師給の一時間の算定基準3400円に対して、平成16年度か ら 5100円に改定するよう要請している。私大の専任 教員の場合は573万円と設定してい る」と回答がありました。

 昨年6月12日に、民主党の川橋議員の質問に答えて、河村副大臣 (当時)は、「国 立大学では、非常勤講師の時給は講義時間以外の講義準備や 学生の研究指導等も考 慮し高めに設定している。今後は国立大学もパート労働 法の適用を受けるので、専 任教員との均衡を考慮して非常勤講師の労働条件を 確保していくことになる。ま た、私学についても国立大に準じた対応をしても らわなければならない」という趣 旨の答弁を行っています。文部科学省の概算 請求は、この国会答弁に基づき、パー ト労働法とその新しい指針(10月1日実施)を具体化し、国 立大学に準拠して、非常 勤講師の処遇改善を図ったものです。

 今回の席上におい て、私学助成金の予算はすでに確定し、再度、非常勤講師給の 算定基準は専任 教員の年収573万円に対応する額として、国立大学の算定基準を参考 に決定したとの明確な回答がありました。これにより、専任教員と非常勤講師 との 間の均衡処遇が、文科省によって明確に提示されました。

 また、私立大学に おける雇用保険の加入率が低いことへの対策について、平成13 年12月に全国の都道府県労働 局に通達を出し、雇用保険法の改正時における昨年5月 の付帯決議を受けて、大学にもよく説明したとの回答 でした。なお低い加入率のた め、今後も促進していくとのことでした。

 以上の交渉経過を 踏まえ、私学助成金を受給している私立大学として、今後の非 常勤講師に対す る処遇に関する以下の点を、大学当局より6月末までにご回答いただ きたく、要請いたします。

(1)非常勤講師の給与につ いて

 私学助成金におけ る非常勤講師給の費目の増額率に従って、非常勤講師給の引き 上げと改善を図 ること。

(2)雇用保険の加入につい て

 専任教員の雇用保 険加入状況と、加入資格のある非常勤講師や任期付き教員への 雇用保険の対応 についての見解を示すこと。

以上

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