<資料:陳情文書等>

 全国レベルで大学非常勤講師と外国人講師の組合が共同して2002年2月に国(文部科学省、厚生労働省)に対して陳情(要請)を行った際、組合側が提出した二つの要請書など(補足説明の文書・資料を含む以下の6点、一部省略・訂正)を掲載します。

   (1)要請書(文部科学大臣宛)

   (2)要請書(厚生労働大臣宛)

   (3)大学非常勤講師と外国人教員の処遇改善を求める全国統一要求

   (4)コマ切れ型パート労働者の典型・大学非常勤講師の待遇改善を求めます

         −大学非常勤講師問題の背景、待遇改善の必要性と要点−

   (5)表1 設置機関別に見た非常勤講師の数と比率

   (6)表2 非常勤講師の推移

 

*   *   *

 

2002年2月12日

文部科学大臣

遠山 敦子 殿

 

要請書

 

首都圏大学非常勤講師組合

京滋地区私立大学非常勤講師組合

阪神圏大学非常勤講師労働組合

全国一般労働組合東京南部大学教員支部(UTU)

 

 わが国の大学など高等教育機関には多数の「非常勤講師等」(いわゆる「大学非常勤講師」と「外国人教員(任期付き)」、のべ約20万人)が存在しており、語学・一般教養教育から卒業研究まで、約4割(授業時間換算)を担当していますが、その処遇は極めて不安定かつ劣悪です。非常勤講師とは、兼任教員などとも呼ばれますが、学習塾における学生アルバイトによく似た存在で、普通はコマ(授業科目時限)単位・1年契約のパート教員のことです。文部科学省の調査によれば、非常勤講師等は戦後ほぼ一貫して増加傾向にあります。

 非常勤講師等は、正規の専任教員と比較して、報酬(給与)が極端に安く、また、年金制度等の社会保障の面での処遇も全く不十分であるため、健康・生活の面で不安を抱えがちです。また、処遇における極端な不平等・不公正に対し、強く不満と不正義を感じるのが通例です。なかでも、主として大学非常勤講師として生計を立てている「専業的大学非常勤講師」は、全国で数万人いると推定されますが、文字通りコマ切れで複数の大学等にパート教員として勤務するのが一般的で、多くの場合で生活苦に陥り、せっかく培った教育・研究の能力を伸ばすことも活かすことも困難な状況にあります。

 特に近年は、いわゆる大綱化と臨時定員増終了、教員任期制や大学改革、修学適齢者・学生数の減少傾向などとの関わりで、非常勤講師等の状況は、全体として悪化傾向にあり、改善の兆しは認められないのが現状です。

 文部科学省は、各種の調査や私学助成を通じて、高等教育機関における非常勤講師と外国人教員(任期付き)について、人数など量的側面を定期的に把握し、ある程度公表してきています。しかし、非常勤講師等の処遇が極めて不安定・劣悪であり、その結果、わが国の高等教育の充実・発展に不利に作用しかねない点については、文部科学省も含め、殆ど注目せず、調査も行っていないと思われます。

 そこで、専業的大学非常勤講師と外国人教員に注目して、その健康・生活面での不安を解消し、均等処遇を効果的に実現し、もってわが国の高等教育の充実・発展をはかる観点から、以下の点をご検討いただきたく、大学非常勤講師(4組合)として初めて要請するものです。

 なお、背景説明や補足説明のために、「大学非常勤講師と外国人教員の処遇改善を求める全国統一要求」(文書)その他を添付いたしますので、こちらもあわせてご覧いただき、改善策に役立てていただきますよう、お願いいたします。

 

 

(1)文部科学省の下にある適切な部局・審議会・研究会・検討会などにおいて、「コマ切れ型パート労働」とりわけその典型である「専業的大学非常勤講師」にも注目して、公的年金や健康保険、パート労働に関わる制度・政策の効果的かつ迅速な改善策を検討し、直近の制度改正などに反映することを要請します。

 また、上の観点から、私学助成における経常的経費の費目充実と助成額アップ(私立大学等経常費補助金取扱要領などの改善)に直ちに着手することを要請します。

 なお、年金および健康保険については、現行法においても、複数大学に出講する専業的非常勤講師の救済が可能であると考えられます。すなわち、厚生年金法第二十四条第二項に複数事業所勤務者の給与合算により標準報酬を算出することが、同施行令第四条に各事業主への保険料負担の案分が規定され、健康保険法第三条9項に複数事業所勤務者の給与合算により標準報酬を算出することが規定されています。これら規定の遵守を指導することを要請します。

 

(2)厚生労働省と協力して、あるいは文部科学省独自に、大学など高等教育機関における非常勤講師等の処遇について、全国的な実態調査を継続的に実施し、その処遇の継続的改善に結びつけることを要請します。当面、来年度に最初の実態調査を計画して実施することを要請します。

 なお、上の実態調査においては、厚生労働省独自に調査して欲しい点と若干重複しますが、以下の項目を盛り込んで欲しいと考えておりますので、積極的にご検討下さい。

 

@非常勤講師等(本務別)への依存(人数、コマ数)の実態

A非常勤講師等の労働条件(賃金、夏季・冬季の一時金、退職金、交通費、私学共済・健康保険、健康診断など福利厚生制度、労災保険、パート労働法遵守状況、等々)の実態

B非常勤講師等の研究・教育条件(控室、研究室、研究費、教材費・コピー費、PCなど各種機器類・図書館などの利用状況、その他)の実態

C専業非常勤講師・外国人教員(任期付き)の生活実態

D教員(専任及び非常勤)任用における女性・外国人等への差別を是正・回避する措置の実態

 

(3)国立大学等でも、私立大学等においてと同様に、非常勤講師等は「馘首自由」で無権利とも言えるような劣悪な状況にありますが、均等処遇とパート労働法遵守の精神で、適切な制度改正に直ちに着手することを要請します。

 とりわけ、ILO「パートタイム労働条約」(175号、1994年採択)、ユネスコ勧告「高等教育の教育職員の地位に関する勧告」(1997年総会採択)については、採択から既に久しく、前者については早急に批准し、後者についても直ちに受諾し、わが国の制度・法律・政策に、迅速に具体化することを要請します。

 

(4)語学教育を中心に外国人教員の任用が進んできていますが、任期付き雇用が中心で、報酬その他の処遇の面でも、正規の専任教員に著しく劣る場合が目立ちます。そこで、任期の定めを外すなど外国人差別を是正して待遇を改善し、もって高等教育の充実・発展に資する施策の策定・実施を要請します。

 

(5)私学助成を受ける私立大学等(学校法人)は、要件として、遵法精神が求められています。しかし、少なからぬ大学(理事会)は、待遇改善の交渉の場を持つことさえ拒む、非常勤講師の組合に掲示板と事務所を提供することを特に理由もなく拒む等々、とても先進国の大学経営者とは思えないような姿勢に終始しています。そこで、通達等の適切な方法により、「非常勤講師の報酬・処遇の改善」や「労働組合に認められた権利の尊重」、「真摯な態度で誠実に非常勤講師の組合と交渉に当たること」を指導するよう要請します。

 

(6)専任教員に対してと同様に、あるいは、処遇が著しく劣悪であるため専任教員よりも容易に、大学非常勤講師にも日本育英会奨学金の返還を免除する制度を作ることを要請します。

 

(7)非常勤講師等とりわけ専業的非常勤講師に対して科学研究費申請の門戸を大幅に拡大することを要請します。

 

以上

 

*   *   *

 

2002年2月12日

厚生労働大臣

坂口 力 殿

 

要請書

 

首都圏大学非常勤講師組合

京滋地区私立大学非常勤講師組合

阪神圏大学非常勤講師労働組合

全国一般労働組合東京南部大学教員支部(UTU)

 

 わが国の大学など高等教育機関には多数の「非常勤講師等」(いわゆる「大学非常勤講師」と「外国人教員(任期付き)」、のべ約20万人)が存在しており、語学・一般教養教育から卒業研究まで、約4割(授業時間換算)を担当していますが、その処遇は極めて不安定かつ劣悪です。非常勤講師とは、兼任教員などとも呼ばれますが、学習塾における学生アルバイトによく似た存在で、普通はコマ(授業科目時限)単位・1年契約のパート教員のことです。文部科学省の調査によれば、非常勤講師等は戦後ほぼ一貫して増加傾向にあります。

 非常勤講師等は、正規の専任教員と比較して、報酬(給与)が極端に安く、また、年金制度等の社会保障の面での処遇も全く不十分であるため、健康・生活の面で不安を抱えがちです。また、処遇における極端な不平等・不公正に対し、強く不満と不正義を感じるのが通例です。なかでも、主として大学非常勤講師として生計を立てている「専業的大学非常勤講師」は、全国で数万人いると推定されますが、文字通りコマ切れで複数の大学等にパート教員として勤務するのが一般的で、多くの場合で生活苦に陥り、せっかく培った教育・研究の能力を伸ばすことも活かすことも困難な状況にあります。

 厚生労働省においては、「パート労働の課題と対応の方向性」(平成14年2月)や「公的年金制度に関する考え方(第2版)」(平成13年9月)を公表するなど、年金やパート労働に関する新制度(改善策)について鋭意検討中であることは周知のことです。しかし残念なことに、コマ切れ型パート労働者、特にその典型である大学非常勤講師については、効果的な改善策は、まだ具体的に検討されていないように思われます。また、任期付き雇用が中心の外国人教員については、差別是正の施策が検討さえされていないように思われます。

 そこで、専業的大学非常勤講師と外国人教員に注目して、その健康・生活面での不安を解消し、生活安定と均等処遇を効果的に促進する観点から、以下に重点を記しましたように、公的年金制度や健康保険、パート労働に関わる制度等々を積極的にご検討いただきたく、大学非常勤講師(4組合)として初めて要請するものです。

 なお、背景説明や補足説明のために、「大学非常勤講師と外国人教員の処遇改善を求める全国統一要求」(文書)その他を添付いたしますので、こちらもあわせてご覧いただき、改善策に役立てていただきますよう、お願いいたします。

 

 

(1)厚生労働省の下にある適切な部局・審議会・研究会・検討会などにおいて、「コマ切れ型パート労働」とりわけその典型である「専業的大学非常勤講師」にも注目して、公的年金や健康保険、パート労働に関わる制度・政策の効果的かつ迅速な改善策を検討し、直近の制度改正などに反映することを要請します。

 また、上の観点から、文部科学省に対して、私学助成における経常的経費の費目充実と助成額アップ(私立大学等経常費補助金取扱要領などの改善)を働きかけることを要請します。

 なお、年金および健康保険については、現行法においても、複数大学に出講する専業的非常勤講師の救済が可能であると考えられます。すなわち、厚生年金法第二十四条第二項に複数事業所勤務者の給与合算により標準報酬を算出することが、同施行令第四条に各事業主への保険料負担の案分が規定され、健康保険法第三条9項に複数事業所勤務者の給与合算により標準報酬を算出することが規定されています。これら規定の遵守を指導することを要請します。

 

(2)文部科学省と協力して、あるいは厚生労働省独自に、大学など高等教育機関における非常勤講師等の処遇について、全国的な実態調査を継続的に実施し、その処遇の継続的改善に結びつけることを要請します。当面、来年度に最初の実態調査を計画して実施することを要請します。

 なお、上の実態調査においては、文部科学省独自に調査して欲しい点と若干重複しますが、以下の項目を盛り込んで欲しいと考えておりますので、積極的にご検討下さい。

 

@非常勤講師等(本務別)への依存(人数、コマ数)の実態

A非常勤講師等の労働条件(賃金、夏季・冬季の一時金、退職金、交通費、私学共済・健康保険、健康診断など福利厚生制度、労災保険、パート労働法遵守状況、等々)の実態

B非常勤講師等の研究・教育条件(控室、研究室、研究費、教材費・コピー費、PCなど各種機器類・図書館などの利用状況、その他)の実態

C専業非常勤講師・外国人教員(任期付き)の生活実態

D教員(専任及び非常勤)任用における女性・外国人等への差別を是正・回避する措置の実態

 

(3)国立大学等でも、私立大学等においてと同様に、非常勤講師等は「馘首自由」で無権利とも言えるような劣悪な状況にありますが、均等処遇とパート労働法遵守の精神で、適切な制度改正に直ちに着手することを要請します。

 とりわけ、ILO「パートタイム労働条約」(175号、1994年採択)、ユネスコ勧告「高等教育の教育職員の地位に関する勧告」(1997年総会採択)については、採択から既に久しく、前者については早急に批准し、後者についても直ちに受諾し、わが国の制度・法律・政策に、迅速に具体化することを要請します。

 

(4)語学教育を中心に外国人教員の任用が進んできていますが、任期付き雇用が中心で、報酬その他の処遇の面でも、正規の専任教員に著しく劣る場合が目立ちます。そこで、任期の定めを外すなど外国人差別を是正して待遇を改善し、もって高等教育の充実に資する施策の策定・実施を要請します。

 

(5)少なからぬ大学(理事会)は、待遇改善の交渉の場を持つことさえ拒む、組合に掲示板と事務所を提供することを特に理由もなく拒む等々、とても先進国の大学経営者とは思えないような姿勢に終始しています。そこで、通達等の適切な方法により、「労働組合に認められた権利の尊重」と「真摯な態度で誠実に非常勤講師の組合と交渉に当たること」を指導するよう要請します。

 

以上

 

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2002年2月

 

大学非常勤講師と外国人教員の処遇改善を求める全国統一要求

 

(1)社会的位置づけの明確化と実態調査

 

・「大学問題」が語られるときに、専業非常勤講師と外国人教員(以下、非常勤講師等と記す)の存在はほとんど無視されてきた。大学教育における非常勤講師等の役割と、かかえている問題を明確にするため、各大学(短大・高専も含む)および文部科学省に、非常勤講師等の実態調査を行い、非常勤講師等の待遇改善を行うよう要求する。調査の内容は以下のとおり。

 

@授業等への依存の実態(本務の有無を区別して、人数、コマ数など)

A労働条件の実態(賃金、年金・私学共済、健康保険など)

B研究・教育条件の実態(研究室、研究費・コピー費、図書館利用など)

C生活実態

 

(2)雇用の安定化のために

 

・正当な理由のない契約更新拒否や、科目名の変更による一方的なコマ数減を行わないこと。この事を専任教員にも周知徹底すること。

・契約後、学生の履修者数がすくないなどの理由で授業を行わない場合も、賃金は全額支払うこと。

・次年度の更新の連絡は、9月中に行うこと。

・非常勤講師の講義コマ数を減らす場合、まず本務校のある者から減らすこと。

・留学、入院、出産・育児休暇後の雇用を保障すること。

・各大学における専任教員枠を拡大すること。

・専任教員採用の際に、その大学に勤務している非常勤講師等に優先約に応募機会を与え、審査においてもその大学での非常勤歴(教育歴)を評価すること。

・専任教員採用における女性・外国人差別を是正する積極的措置をとること。

・本人の希望を尊重して旧姓の使用を認めること。

・外国人教員に対する任期制という名の差別的雇用制度を廃止し、任期のない専任教員にすること。

 

(3)労働条件の改善

 

・私学助成における非常勤講師給算出の単価をさしあたり倍増するなど、私学助成の経常的経費の増額につとめること。また、私学助成の補助金交付の費目(退職金・福利厚生費・教育研究経常費・研究旅費等)を専任教員並にし、非常勤講師等に関する退職金・研究費・私学共済費等の支弁を推進すること。

・賃金体系を明確化し、各号俸の支給額を公表すること。

・ランク分けを再検討し、10年以内に最高ランクになるようにすること。

・早急に賃金を現在の2倍(1コマ月5万円)に増額し、生活を維持できるレベルにすること。また、夏季・冬季の一時金を支給すること。

・講義準備費を含む研究費を1コマ当たり年額3万円支給すること。

・退職金を支給すること。特に大学の一方的都合で雇い止めにする場合は、規定の有無にかかわらず、支給すること。

・交通費を全額支給すること(大半の大学で実施)。

・労災保険制度(労働者の負担はゼロ)が非常勤講師等にも適用されていることを、非常勤講師等全員に周知徹底すること。

・健康診断への参加、福利厚生施設の利用を認め、全員に通知すること。

・文部科学省は、非常勤講師等が健康診断を受けられるよう施策を講ずること。

・私学共済に参加できるよう制度を改善すること。

・国民健康保険の掛け金に対する補助を行うこと。

・身分証明書を発行すること。

・非常勤講師の組合に掲示板と組合事務所を提供すること。

 

(4)研究・教育条件の拡充

 

・科研費に関する情報公開を徹底し、申請に関するサービスを保証すること。文部科学省は、非常勤講師向けの科研費を大幅に拡大すること。

・大学設置基準にもとづき1クラスの人数を適正な規模に制限すること。また、受講者数が標準より多い場合には、特別手当を支給すること。

・コピー機・印刷機の使用を拡充・簡便化し、教材作成を含む研究費としてのコピー使用を認めること。

・大学紀要への執筆権を認めること。

・専任教員と同様の条件で図書館の利用を認めること。

・控室の条件を拡充すること、あるいは、非常勤講師等向け研究室を設置すること。

・メイルボックスや個人用のロッカーを設置すること。

・教学会議を制度的に確立し、カリキュラムや教育内容について発言の機会を与えること。

・返送を要する書類(成績表、シラバス等)の通信・運搬費は大学負担とすること。

・クラス運営費(合宿等)を補助すること。

 

(5)専任教員と同様に奨学金の返還を免除する制度改正を早急に行うこと。

 

(6)ILO「パートタイム労働条約」(1994年採択)を直ちに批准し、ユネスコ「高等教育の教職員の地位に関する勧告」(1997年総会採択)を直ちに受諾し、迅速に法制度等を整えること。もって、専業大学非常勤講師(コマ切れ型パート労働者の典型)や外国人教員など不安定雇用教員の処遇改善に資する施策を講じること。

 

以上

 

首都圏大学非常勤講師組合・京滋地区私立大学非常勤講師組合・

阪神圏大学非常勤講師労働組合・全国一般労働組合東京南部大学教員支部(UTU)

 

*   *   *

 

コマ切れ型パート労働者の典型・大学非常勤講師の待遇改善を求めます

−大学非常勤講師問題の背景、待遇改善の必要性と要点−

 

はじめに

 

 大学改革が声高に叫ばれる今日の日本で、極めて重要であるが回避されている問題が少なからず見受けられる。「大学非常勤講師問題」もその一つである。非常勤講師とは、兼任(兼務)教員、兼任講師などとも呼ばれるが、普通は1年契約で授業のみを何コマか担当するパートの大学教員のことである(多くの場合、1コマ=90分授業/週)。

 非常勤講師には、@大学の専任教員が本務校以外で非常勤講師をする場合、A官庁勤務者、弁護士や医者、マスコミ関係者などが大学で非常勤講師をする場合、B専任教員が退職後、非常勤講師をする場合、C大学院修了者で本務がなく主として非常勤講師の仕事で生活している場合がある。ここでは、Cの非常勤講師を「専業非常勤講師」と呼び、「非常勤講師問題」全般とともに、問題の中核をなす「専業」非常勤講師の劣悪な待遇に焦点を当てたい。

 非常勤講師は歴史的には大学(短大・専門学校を含む高等教育機関(の母体)、以下同様)設立の当初から、本務を持つ兼任教員として発生して以来、かなり大きな存在であった。非常勤講師は、相当の財政的裏付けと専任教員の確保を求めた大学令(1918)などにより、一時は減少傾向に転じるかに見えたが、戦後ほぼ一貫して増加し(プリントA図1と図2、B表6-3参照)、現在では専業非常勤講師の層が形成されていると言っても過言ではない。特に近年では、第2次ベビーブームによる臨時定員増を、非常勤講師を増やして乗り切るよう文部科学省が指導したために急増した。そして今、「大学設置基準の大綱化」以降、「教養課程」の課目を担当することの多かった専業非常勤講師の仕事はますます不安定なものとなっている。

 非常勤講師は、カリキュラム変更や学生数増減などに応じて自由に調達される臨時の大学教員であり、ある意味では、任期制教員の最も徹底したものである。しかも、歴史的に「兼任教員」として発生してきた経緯から、その報酬は超過勤務手当レベルで、専業非常勤講師が生活できるレベルではない。中学生・高校生相手の家庭教師並の相場である。非常勤講師は、大学にとっては非常に有り難いボランティア、便利で安価な経営資源なのである。東大・佐々木総長は、これについて「日本の大学の恥部」と述べ、改善の必要性を認めているほどである。(後掲の補足とくに補足3参照)

 

専業非常勤講師の極端に劣悪な待遇

 

 専業非常勤講師の待遇は信じがたいほど劣悪である。任用時に一定レベルの研究教育の業績が必要とされ、大学教育の約4割を担っているにもかかわらず、その役割の重要性とはおよそ不釣り合いの劣悪な条件下に置かれている。

 例えば、賃金は、多くの大学では週1コマあたり月25000円(年30万円)前後であり、専任教員並に5コマ働いても年150万円程度にしかならない。専任教員の年収は900万円から1200万円であるから、賃金は控えめに見ても7分の1程度にすぎない。さらに、退職金や雇用保険・社会保険を考慮すれば10数分の1、研究費、図書費、学会出張費、研究室の費用、電話代なども計算に入れれば、非常勤講師の雇用コストは20分の1にすぎない。専業非常勤講師のこのような待遇は、同一労働同一賃金の原則に著しく反するだけでなく、丸子警報器事件長野地裁判決に照らせば、「公序良俗に反する」と言わざるを得ない。

 大学教員は教育と研究が職務内容とされており、非常勤講師も大学で教えるためには、一定の研究業績と能力が求められている。専業非常勤講師の中には、多数の著書をもち、高い社会的評価を得ているものも少なくない。それにもかかわらず、専業非常勤講師には、研究費も学会参加の出張旅費も支給されていないし、紀要などに研究成果を発表する権利さえない。研究室もないため授業の準備をしたり学生の質問や相談に応じたりする空間さえ保障されていないのである。

 そのうえ、非常勤講師は1年単位、半年単位の有期雇用であるため身分が極端に不安定である。最近では、第二外国語の廃止や縮小のために多数の非常勤講師が解雇(雇い止め)され、仕事を失っている。また、短大廃止にともない、非常勤講師が大量に解雇され、その短大の専任教員が四年制の大学に移るために四年制大学の非常勤講師が玉突き式に解雇される例もある。夜間部が廃止されたり昼夜開講制に移行するような場合にも、まず非常勤講師が犠牲になる。少子化などのために、定員割れの大学が急増する中で非常勤講師の解雇・コマ数減はますます増える傾向がある。こうしたリストラに便乗して、恣意的に非常勤講師を解雇する事件も後をたたず、非常勤職のみで生活する専業非常勤講師の生活を脅かしているのである。

 

「細切れパート」の専業非常勤講師

 

 さらに付け加えなければならないのは、専業非常勤講師には、多くのパート労働者に保証されている共済組合加入などの権利すらない点である。大学非常勤講師は、中学校・高校学校での非常勤講師と違って、1校でたくさんのコマを担当することがない。多くの大学が非常勤の担当を一人4コマ以下としており、専業非常勤講師は、1校につき1〜4コマ担当で、数校を掛け持ちするという、いわば「細切れパート」の働き方をしている。このため、パート労働法が改正されて、正規職員の2分の1以上働くパート労働者に様々な権利が保証されても、異なる雇用主に「細切れ」に雇用されている専業非常勤講師は全く埒外に置かれたままである。専任教員は授業以外の仕事があるとはいえ、専任教員の授業担当ノルマの2倍の週12コマ働いても、3倍の18コマ働いても、一般のパート労働者に保証された権利すら与えられないというのは、全く「公序良俗に反する」と言わざるを得ない。この点については、個別大学で解決できることではないので、国・文部科学省は適切な制度改正を行う必要がある。

 最近では、京滋地区、首都圏、阪神圏で組合が結成された影響もあって、非常勤講師の待遇のひどさが新聞・週刊誌・雑誌・テレビ・単行本などで広く伝えられるようになった。そして、大学経営者の中からも、「日本では非常勤講師の待遇が悪くて、組合までできているが、現実には非常勤講師の方が、専任教員よりも授業が上手く学生に好評だったりする」(石川洋美・芝浦工大理事長)、「非常勤講師の待遇を格段に高め、併せて大学教育サービスの質を充実していこう、これは私の信念のようなもの」(野田一雄・宮城大学学長)といった声が出はじめているほどである(『カレッジマネジメント』2000年9月号参照)。われわれは、各大学および文部科学省、厚生労働省に対して、非常勤講師が誇りと余裕をもって研究・教育に携われるよう待遇を改善することを求めるものである。

 

「大量」非常勤講師の負の作用

 

 大学など高等教育機関に専業非常勤講師をはじめとする不安定雇用教員が大量に存在し、増加傾向にある現状には、看過できないマイナス面がある。ここでは次の二つを指摘しておく。

 

1)学生も被害者−学生への教育支援が困難−

 

 非常勤講師の仕組みは、授業準備経費(書籍代などは自己負担が普通)と報酬の面で極めて待遇が悪い故に、非常勤講師に大きな犠牲を強いるだけでない。この仕組みは、学生に対する教育上の支援を困難にしており、学生にも非常な不利益をもたらしている。例えば、本務(校)を持つ非常勤講師の場合、依頼された授業を終えると本務に戻らざるを得ない。待遇が悪いため複数の大学(及び副業=家庭教師・予備校・翻訳業ほか)を掛け持ちせざるを得ない専業非常勤講師の場合、次の授業のため余所の大学へ素早く移動しなければならない。JAICOWS(女性科学研究者の環境改善に関する懇談会)主催シンポジウム「女性研究者と非常勤講師問題」(1997年12月13日)でも、この種の声を紹介している。非常勤講師は質問に答えるなどの教育上の支援の余裕に乏しいのが実状で、学生ひいては社会全体も大いなる被害者なのである。

 

2)学術・教育研究の担い手養成にマイナス

 

 非常勤講師問題は、いわゆるOD問題(OD=オーバードクター・博士課程修了者、広くとると「大学院修了者」問題)でもある。彼らは、非常勤講師の待遇が常軌を逸して悪いため、非常勤講師の掛け持ちを行い、副業にも手を出すが、生活苦に陥るのが普通である。もっぱら、語学、体育、専門課程の基礎、一般教養などの授業科目を数多く担当させられるのが通例で、せっかく培った専門的能力を、伸ばすどころか、いたずらに損耗させられている。当然ながら、専業非常勤講師の要求は、ODの厳しい状況を反映した切実なものである。そしてこれは、見方を変えれば、日本の学術・教育研究の改善方向を示すものでもある。

 

非常勤講師と私学助成・労働法制

 

1)補助金交付の仕組みは現状に対応せず

 

 前述のような経緯・特徴は、実学重視などと結びついて、今日の非常勤講師「大量」依存に継承されただけでない。国などの制度にも影響し、固定化されていく。日本私立学校振興共済事業団による経常的経費補助の仕組みもそうである。

 補助金交付の項目(プリントB表7-1、表7-3、表7-4参照)を見ると、学校法人の負担項目と基本的に一致している。つまり、非常勤講師は本務を持っていることが前提であり、本務なしの非常勤講師が大量に存在している現状に全く対応していないのである。

 

2)安すぎる非常勤講師の給与(単価等)

 

 制約条件などは度外視し、非常勤講師や専任教員等について、経常費補助金の交付(申請)額などを概算すると、次のようになる(プリントB表7-2参照)。非常勤講師への支払いが極端に安いことは明白である。試算して気づく問題点に、補助金算定の係数の差別(専任教員等給与費:0.5、非常勤教員給与費:0.4)、安すぎる非常勤講師の標準経費(単価3400円)もあげられる。直ちに大幅改善すべきである。

 

3)専任教員の年功賃金・非常勤講師の仕事給

 

 非常勤講師の待遇の悪さは歴史的経緯から説明できそうだが、それにしても格差がひどい。木下武男氏の「<講座>大学非常勤講師の労働問題」(『控室』第14号以下)によると、実はこの格差には、日本の賃金制度の差別構造が影響している。専任教員(フルタイマー)は年功賃金であるのに対し、非常勤講師(パートタイマー)は「1コマいくら」の仕事給、つまり、ダブルスタンダードなのである。

 国際的にもパートタイマーの活用が広がっているが、最近では、労働者保護の観点から規制を加える方向が強まっている。ILO「パートタイム労働条約」、「欧州パートタイム労働枠組み合意」などで基準も定められ、賃金・労働条件の均等の原則が明確にされつつある。

 日本では、パート労働法(短時間労働者の雇用管理の改善等に関する法律)施行で前進は見られたが、依然として実効性に乏しいままである。司法の面では、丸子警報器事件地裁判決で、同じ労働に対しパートタイマーの賃金がフルタイマーの8割以下ならば公序良俗違反で違法としたのが画期的だとされる。この判決では、同一(価値)労働同一賃金の原則は、法の定めがないという理由で認められていない。それゆえ我々は、均等待遇の原則に加えて、大学非常勤講師が「コマ切れパート」状態であることにも配慮したパート労働法等の改正・諸制度の整備を求めるものである。

 

非常勤講師の正当な評価を

 

 最近では、国際化、国際的大競争時代への突入、科学技術の急激な進歩などの変化に対応すべく、大綱化など制度が変更されるとともに、多彩で柔軟なカリキュラム編成・教学方針の舵取りが必要になっている。その結果、固定的で人数も限られる専任教員では対応できないから、ますます非常勤講師が便利な人的資源として活用されるようになる。「大量」非常勤講師依存の基盤が改めて形成されてきている。それは避けがたいものかも知れない。そうだとすれば尚更、専業非常勤講師等に忍従を強いるのではなく、その社会的役割を正当に評価し、原則として均等待遇を実現すべきである。ユネスコ「高等教育の教育職員の地位に関する勧告」(プリントA参照)を直ちに受諾・実施し、均等待遇などの実効性を国際的水準で確保することは、専業非常勤講師等の待遇改善、ひいては日本の学術・教育研究の改善のため必要なのである。

 

補足(新聞・雑誌の記事など)

 

(補足1)

京滋地区非常勤講師組合HPから

http://isweb18.infoseek.co.jp/school/hijokin/cgi-bin/yybbs.cgi

*   *   *

アメリカの大学非常勤講師の闘い

  投稿者:NKK

  投稿日:2001/02/25(Sun) No.43

〔アメリカの大学非常勤講師の闘いーNAFFE(公正雇用を求める全国同盟)のニュースより〕

 過去25年にわたって,大学以上の教育機関は、非正規雇用労働者による正規労働者の大量の置き換えがあり、これに対して非正規の大学教員による相当な組織化努力が行われた。ボストンでは、10,000名のパートタイム並びに補助的教員メンバー(これらは、日本では、非常勤講師と呼ばれているー)が、大学で付加給付なしでコース(コースというものが、日本でいうコマと同じとみてよいのか不明ではあるが、辞書によると、講座となっているので、多分同じもの)当たり平均賃金、年間で2200ドル〔実質生活レート、1ドル=180円で換算すると,2200×180=396,000円〕で教えている。マサチューセッツ・ボストン大学のパートタイマーは、公的情報の運動やピケッティングにより、より公正な待遇を求めて交渉を組織した。そのかいあって、正式な健康保険、歯科保険、年金等の付加給付とそれにコース当たり賃金最低額4000ドル〔実質生活レートで換算すると、720,000円〕への引き上げを獲得した。この闘争のベテランたちは、より大きな組織、COCAL(Coalition of Contingent Academic Labor =大学非常勤労働者同盟)のなかで活動している。このCOCALは、ボストン地域やその他にいる大学非常勤講師を組織している。

 《日本の非常勤講師は1コマ1年間約300000円です。もしコースがコマの意味とすれば、改善前は、日本とよく似ています。》

 

(補足2)

『控室』第39号「クリップボード」から

韓国「非常勤講師」の待遇「大幅改善」−組合員情報−

 韓国のハンギョレ新聞2001年4月25日付記事「時間講師2000名専任教員に/教育部 三年間国立大任用 講師料も7千ウォン引き上げ」によれば、日本の非常勤講師にあたる韓国の時間講師2,000名が政府の文教政策により2004年までに国立大学の専任教員として採用されます。記事内容は以下の通り。

*   *   *

 来年より3年間で時間講師2千名が国立大専任教員に任用される。韓ファンサン副総理兼教育人的資源部長官は、24日午前青瓦台で来年より2004年まで国立大専任教員を毎年約670名ずつ計2,000名を増員したいと金大中大統領に報告した。また、専業時間講師の時間あたり講師料を2学期より現在の2万3千ウォンから3万ウォンに引き上げることを明らかにした。2,000名の時間講師を専任教員に任用することは、約600億ウォンになる。時間講師の専任教員任用が計画通りにすすめば、2004年の国立大学教授確保率は現在の65%から75%に上昇すると教育部は説明した。教育部は同時に全国のあらゆる大学の時間講師に、退職金と国民年金、健康保険の恩恵を与えることで生活安定もすすめることにしたという。現在全国の4年制大学の時間講師は44,646名で、全体の大学講義の38.4%を担当しており、その内他の職業をもたない専業時間講師は 9,197名に達する。

 (情報提供組合員の注記: 1,000ウォンは約100円;記事の「教授」とは教授・助教授・専任講師を総称していう場合と、個人の身分をさしていう場合があり、記事の場合は総称で、日本の大学教員に相当する。)

 

(補足3)

佐々木毅「東大はこう変わる」(インタビュー記事):朝日新聞社『論座』2001年5月号172-179頁から

・・・中略・・・

教員の人事制度の多様化が必要(小見出し)

 

 これまでは、研究体制強化の名のもとに、助手ポストをつぶして教授ポストを増やすようなことをやってきたわけですけど、それが今は裏目に出ている面があります。

 実は戦後の大学がなんとか持ちこたえてきた裏には、非常勤講師をほとんどただに近い給料で大量に雇用して、「大学教育」と称するものを行ってきたことがある、と私は考えています。このことはある意味で、日本の大学の恥部だと言っていいのではないでしょうか。一方でほとんどただみたいな給料で教えさせておいて、もう一方ではそれとあまり大差のない教育活動をしている人が給料を丸ごともらえるという、その間がないという仕組みは、人事の運用上は大きな問題だと思います。その溝を埋める工夫をしないと、教育システムの改革はなかなか難しいと思います。

 ・・・中略・・・例えば、年配の先生でも「私はもうフルタイムはできないが、週二日ぐらいなら授業をやってもいい」という先生はいると思うんです。逆に若い教員の場合でもいきなりフルタイムで雇うのは無理だけど、今のような非常勤講師料ではなく、もう少しリーズナブルな生活がある程度でき、しかも教員としての経験を積むことができるような仕組みとか、フルタイムと非常勤講師の間にもっと多種多様な中間的な雇用形態を工夫すべきではないか。

 ワークシェアリングという考え方もあっていいのではないか。・・・以下略・・・

 

(以上)

 

*   *   *

 

表1 設置機関別に見た非常勤講師の数と比率

 

   A(人):専任教員

   B(件):非常勤講師

   C(件):兼任講師

   D(件):専業非常勤講師

   E(件):兼業非常勤講師

   B/A:非常勤講師の比率

   C/A:兼任講師の比率

   D/A:専業非常勤講師の比率

   E/A:兼業非常勤講師の比率

 

年度

機 関

A

B

C

D

E

B/A

C/A

D/A

E/A

1974

総 計

98835

69589

--

--

--

0.704

--

--

--

1977

総 計

119608

82085

51359

--

--

0.686

0.429

--

--

1980

総 計

123934

81775

49094

--

--

0.660

0.396

--

--

1983

総 計

131069

98358

49947

--

--

0.750

0.381

--

--

1986

総 計

136485

111734

53505

30677

23830

0.819

0.392

0.225

0.175

1989

総 計

145614

123545

61216

29092

33129

0.848

0.420

0.200

0.228

1992

総 計

157331

140373

67245

34313

38806

0.892

0.427

0.218

0.247

1995

総 計

165775

159392

71419

56032

31941

0.961

0.431

0.338

0.193

1998

総 計

170939

173542

72731

66672

34139

1.015

0.425

0.390

0.200

 

1995

国立大学

58296

33055

18596

6441

8018

0.567

0.319

0.110

0.138

1995

公立大学

8284

5664

3037

1179

1448

0.684

0.367

0.142

0.175

1995

私立大学

72841

80442

34947

31060

14435

1.104

0.480

0.426

0.198

1995

放送大学

66

1087

755

272

60

16.470

11.439

4.121

0.909

1995

国立短大

1042

2621

1352

226

1043

2.515

1.298

0.217

1.001

1995

公立短大

2257

2783

1435

558

790

1.233

0.636

0.247

0.350

1995

私立短大

17331

30856

10262

14988

5606

1.780

0.592

0.865

0.323

1995

高等専門

4305

2620

798

1283

539

0.609

0.185

0.298

0.125

1995

共同利用

1353

264

237

25

2

0.195

0.175

0.018

0.001

1995

総 計

165775

159392

71419

56032

31941

0.961

0.431

0.338

0.193

 

1998

国立大学

59931

37141

20047

7954

9140

0.620

0.335

0.133

0.153

1998

公立大学

9472

8034

3796

1985

2253

0.848

0.401

0.210

0.238

1998

私立大学

76681

88694

35193

38016

15485

1.157

0.459

0.496

0.202

1998

放送大学

69

1040

703

308

29

15.072

10.188

4.464

0.420

1998

国立短大

802

2261

1085

253

923

2.819

1.353

0.315

1.151

1998

公立短大

2118

3228

1607

679

942

1.524

0.759

0.321

0.445

1998

私立短大

15969

30125

9235

16083

4807

1.886

0.578

1.007

0.301

1998

高等専門

4407

2740

806

1375

559

0.622

0.183

0.312

0.127

1998

共同利用

1490

279

259

19

1

0.187

0.174

0.013

0.001

1998

総 計

170939

173542

72731

66672

34139

1.015

0.425

0.390

0.200

(註)

(1)資料:文部省『学校教員統計調査報告書』(調査方法は1986年度より前はほぼ毎回変更されている)。参照:日本科学者会議大学問題委員会編集・発行『大学問題フォーラム』No. 8(1998年1月5日);『日本の科学者』1998年5月号、水曜社。

(2)表1「兼任講師」は資料における大学・短期大学・高等専門学校・研究所の本務者(教員、研究員)からの非常勤講師、表1「専業非常勤講師」は資料における専修各種学校・その他の学校の本務者(教員)からの非常勤講師および「本務なし」の非常勤講師、表1「兼業非常勤講師」は資料における「その他の職業」からの非常勤講師を含む。表1では資料における「不明・無回答」に相当する欄は省略。総計は、放送大学、高等専門学校、共同利用機関等も含む値。Aは実数、他は件数(延べ人数)。

(3)表1「兼任講師」は、非常勤講師以外の兼務も含むが、大部分は大学などで非常勤講師。表1と表2の兼任講師の数値から、本務にかなり支障がでている、と推測される。

 

*   *   *

 

表2 非常勤講師の推移

 

   A(人):大学・専任教員

   B(件):大学・非常勤講師

   C(件):大学・専任教員以外からの非常勤講師

   D(人):短期大学・専任教員

   E(件):短期大学・非常勤講師

   F(件):短期大学・専任教員以外からの非常勤講師

   G= (B+E)/(A+D):大学および短期大学・非常勤講師の比率

   H= (C+F)/(A+D):大学および短期大学・専任教員以外からの非常勤講師の比率

   I= (B-C+E-F)/(A+D):大学および短期大学・兼任講師の比率

 

年度

A

B

C

D

E

F

G

H

I

1955

38010

13759

4664

5505

6695

930

0.470

0.129

0.341

1960

44434

16587

5447

6394

7262

1148

0.469

0.130

0.339

1965

57445

25759

8462

9321

11130

1870

0.553

0.155

0.398

1970

76275

42696

10485

15320

17444

3477

0.657

0.152

0.504

1975

89648

57637

19956

15557

20367

7108

0.741

0.257

0.484

1980

102989

65750

27540

16372

22678

10663

0.741

0.320

0.421

1985

112249

76767

34524

17760

27193

13398

0.800

0.369

0.431

1990

123838

90113

40884

20489

33755

17728

0.858

0.406

0.452

1991

126445

94866

44329

20933

35567

18617

0.885

0.427

0.458

1992

129024

98673

46712

21170

35804

19272

0.895

0.439

0.456

1993

131833

103652

50092

21111

37044

20588

0.920

0.462

0.458

1994

134849

107688

53790

20964

37879

21485

0.934

0.483

0.451

1995

137464

112668

57532

20702

38245

22132

0.954

0.504

0.450

1996

139608

117818

62195

20294

38299

22770

0.976

0.531

0.445

1997

141782

123916

66732

19885

38006

23118

1.002

0.556

0.446

1998

144310

128370

71010

19040

37380

22695

1.015

0.574

0.441

1999

147579

132776

75105

18206

36146

21960

1.019

0.585

0.433

2000

150563

137568

80043

16752

33852

21237

1.025

0.605

0.419

2001

152572

143047

84376

15638

31892

20366

1.040

0.623

0.417

(註)

(1)資料:文部省『学校基本調査報告書』(各年度)

(2)専任教員は実数、他は件数(延べ人数、本務校内の兼担・兼任は除外)

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