控室

首都圏大学非常勤講師組合

東京公務公共一般労働組合 大学非 常勤講師組合

TEL 035-395-5255

2003年11月30日発行 『控室』第49号

委員長 志田 昇

FAX 042-627-4420

郵便振替口座

0140-90157425

大学非常勤講師分会

 

−−本号の主な内 容−−

 

University lecturers unions of Kanto and Kansai meet Monbukagakusho(2面)

◆団交・ 運動ニュース(3面)

◆詩集 『控室の日々』から(5面)

◆クリッ プボード(6面)

 

 

東京都立4大学統合と非常勤講師の雇用問題(8)

T・W

 

 

東京都大学管理本部との団交で

非常勤講師の年次 有給休暇がついに実現

人勧による賃下げ 攻勢のなか実質的賃金アップ

 

 11月27日、首都圏大学非常勤講師組合との今年度第2回目 の団交において、大学管理本部は今年度から平成16年度末までという「時限 立法」ながら、以下のように非常勤講師の年次有給休暇権を認めました。

 

*      *       *

 

11月27日

非常勤 講師への年次有給休暇の付与について

 

 平成15年度より、下表により、年次有給休暇を付与する。

 付与の前提条件としては、6か月継続勤務し、所定労働日の8 割以上を出勤した場合となる。

 

 

週所 定労働日数

勤続 年数

6か 月

1年 6か月

2日

3日

4日

1日

1日

2日

 

 なお、今回の措置は平成16年度末までのものである。

 

*      *       *

 

 東京都立4大学では、非常勤講師の給与が(出講回数)×(時 給)となっており、休講すれば、無給となります。学会その他、研究活動や個 人的な都合による休講は経済的に制約を受けていました。今回の措置で一定の 解決をみます。

 

新大学への雇用継続は

「特段の配慮をお願いする」ことを再確認

 

 大学管理本部は、昨年の団交で、本務先のない非常勤講師の雇 用継続について、新大学の「教授会」に「特段の配慮をお願いする」ことを表 明していましたが、このことについても再確認しました。8月1日以降、新大 学構想が大きく変動し、担当者も代わる中で、こうした確認が得られたことは 今後の交渉の手掛かりとなります。募集停止により短大夜間科目を担当してい たわが組合員が来年度から順次雇い止めになります。具体的な雇用継続の交渉 を進めて行くと同時に、他の非常勤講師に今回の成果について大きく宣伝し、 都立4大学に働く専業的非常勤講師全体の問題にしながら、組合員拡大に結び つけることがもとめられます。

 

 

University lecturers unions of Kanto and Kansai meet Monbukagakusho

 

 

On September 16, 2003 the third regular meeting this year with officials of the Ministry of Education, Science and Sports took place. Three part-time teachers unions and three members of UTU (University Teachers Union), representatives of foreign teaching staff, took part in the negotiations. Scheduled for 30 minutes, the negotiations dragged on for over 70 minutes, especially after Minshuutou Diet member Kamimoto Mihoko intervened in favour of the unions. (Kamimoto and other Diet members have brought up the situation of part-time university lecturers in recent Diet sessions.)

As usual, the seven officials, each of them specialists in their rather narrow fields, presented vague answers to the demands and requests of the four teachers unions had handed in days before the meeting. Demands centered around better pay for part-timers, inclusion into the social welfare and security system, for both Japanese and foreign staff, and more appreciation of teachers roles in Japanese higher education. In addition, the unions have requested a nation-wide official survey to achieve more details about the situation of the estimated 45,000, mostly poorly-paid, part-time university lecturers in this country.

Since the ministry is reluctant to carry out its own survey, the part-timers unions presented the results of a smaller survey carried out at their own expense. It clearly shows the plight of this lecturers group, and their growing unstable situation in a changing educational environment. Although from 2004 on there may be more funds available to universities for educational purposes, a large portion will go to (former) national universities. Even if private universities receive more money from the state, the MoE apparently does not regard itself as in a position to provide evidence concerning where the tax-payer money goes and how educational institutions use it. If ministerial officials tell the truth, there has been no proper accounting so far. (Diet member Kamimoto mentioned the recent, embarrassing financial scandals at Teikyo University of misappropriated public funds).

Although these unions have continually demanded a balanced system and equal treatment for teaching staff, working conditions fail to improve. The sole advice from the bureaucrats remains Negotiate your own contracts. Yet how this might be accomplished is never mentioned. Discussion finally returned to the labour contract problems of part-timers, unemployment insurance and how to force universities to include them into the social security system(Shigaku-Kyosai). But MoE bureaucrats dismiss these as minor problems which are responsibility of the Kourousho, the gigantic Ministry of Welfare and Labour.(Communication and co-operation between these two ministries is said to be rare.)

In the end, it looked again, at least for a while, most universities will be able to continue evasion of their social responsibilities towards part-timers. They will continue to be in a position to impose unfair and unbalanced contracts on part-time teaching staff and on foreigners, unchecked by any governmental institution. (The yearly guidance given to universities by MoE is not legally binding, in any sense.) Monbukagakusho once again, showed little understanding of the situation of part-time educational staff without a full-time position at universities, Japanese and foreign. But discussion of this set of problems has now reached political circles in the Diet. There is hope for change.

Negotiations will continue. The unions would like your support.

(by HT-UTU)

 

 

団交・運動ニュース

 

 

OT大学講師契約打ち切りの件について

 

 6月のある金曜日の夜9時20分過ぎに突然、教鞭をとっていたOT大 学のある教授から電話がかかってきました。何かと思ったら、非常勤講師の契 約は今年度限りにしてほしいというのです。あまりにも突然で、その理由を聞 いてみると、「来年度のカリキュラムの再編成のため」と言われました。「そ れは困ります」と言うと、「○○先生(もう一人の非常勤講師)も辞めますか ら」というのです。しかし私は、「12年間も教えてきてこんな時間にたった電 話一本で辞めさせられるなんて納得できません。困ります」と、心をこめて言 いました。すると「ぼくは伝えるように頼まれただけだから。その内に学校か ら正式的な連絡が行きますから」と、責任を逃れるように言われたのです。

 しかし、大学からは何の連絡もありませんでした。ある日、授 業が終わると一人の学生がやって来て、「来年は辞めるんですか」と聞かれ て、「いいえ、辞めませんけど。どうして」と尋ねると、「他の授業で××先 生に聞きました。来年はS先生の代わりに○○先生が来ると聞きました」というのです。そ の学生が後任になる予定の先生の名前まで知っていたのには驚いてしまいまし た。どうしてその教授は学生にそこまで話すのか? どんな状況で私のことが 話題になったのか? 私はとても知りたかったのですが、その学生にそれ以上 聞くことはしませんでした。

 しかし1月になっても学校からは何の連絡もなく、年度末を迎えてしまい ました。どうしたらいいのだろう。悩んでいた時に組合のことを人づてに知っ て、相談に踏み切ったのでした。

 この大学では、不愉快なことは今回が初めてではありませんで した。それ以前も、次の年度に出校日を変えたいと当時のA教授に申し出たと き、「あなたは最初から(数年前のこと)土曜日がいいと言っていたでしょ う」とどなられるようなことがありました。それで土曜出校は都合が悪かった のですが、何年間かは我慢しました。しかし、どうしても土曜日に出校するこ とが不可能となり、出講日を変えたいともう一度申し出ると、「曜日は変えら れないとA教授が言っている」と連絡がありました。私が教えている科目は、 月曜日と金曜日と土曜日に決まっているので、私が変わると、月曜だったA教 授が土曜になってしまうとB教授に言われたので、「土曜日は都合が悪いんで すが、金曜日なら出られます」と伝えました。そして金曜日の先生が土曜日で も出校が可能だったので、代わってもらって、私は金曜日に出校するように調 節したので、教授はもとどおり月曜日に出校できるはずでしたが、今度は「も う変えなくていい。自分が土曜に出るから」と言い出したのです。A教授はど うしても私を土曜に出校させたいという嫌がらせとしか思えませんでした。

 それからこんなこともありました。コマ数が減らされたので す。「来年度は3コマではなく、2コマになりますが、どうですか?」とある教授 から話があり、「コマ数が減ると困ります」と答えました。教授は、「ああ、 そうですか」と言っただけで、去ってしまいましたが、その次の週にまた現れ て、「皆から一律に1コマずつ減らすことになっていますから」と、理解を求 められたのです。理由はまたも「カリキュラム再編成」でした。もちろん私自 身には納得できる理由ではなかったのですが、やむなく了承しました。「皆か ら一コマずつ減らす」なんてどこかのバーゲンセールのような話が通用するこ と自体おかしいと思いましたけれども。次の学年の初めに各先生のコマ数を確 認してみると、やっぱり減ったのは私のコマ数だけでした。もう一人の非常勤 講師のコマ数は前の年と同じでした。しかしもうなすすべもありませんでし た。

 今回組合の支援のおかげで復帰は認められたものの、それまで 1、2年生の必修科目だった授業が、3年生以上の選択科目に変えら れていました。そして学生が来なければ、年に2月分しか給与を支払わないと いうのです。「今まで通りの1、2年生をお願いします」と言ってみたら、「今 年の時間割りは決まっていたのです。あなたが復帰するために○○先生と×× 先生から一コマずついただいたでしょう」。文句を言うなと言わんばかりの応 対でした。当初は学生が集まらないのではないかと心配しましたが、倍以上の 学生が集まってきて助かりました。 (S)

 

 

日本大学

 

 第2回 目の日大の団交が、2003年10月10日(金)に行われました。前回は、組合側の統一要 求書の説明のみで終わりましたが、今回は日大側の担当弁護士がそれに対する 回答を行うという形で行われました。

 賃上げ に関しては、「専任、非常勤の格差是正は理解できるが、世間的に厳しい今の 状況のなかで約束は出来ない。しかし、文部科学省の表明である“非常勤の単 価を1.5倍とする”が現実化して、実際に予算がつけられた場合、法を 守るのは当然であり、こちらとしてもそれをないがしろにはできない」という 回答でした。

 その 他、「経済学部で行われている4月給与の5月振込みを止めて4月に振込むこ と」という要求に関しては、前向きに検討するとの回答がありました。また、 「労災保険制度について周知徹底すること」に関しても、非常勤講師向けの冊 子などを出しているところには、それを盛り込むことを検討するとのことでし た。その他に関しては、それほどの前進は見られませんでした。 (M)

 

 

詩集『控室の日々』から

 

十一月

 

十一月

私は電話が恐ろしい

 

早口のまくしたてるような声が

置かれた受話器からさえ

もれてくる気がして

つい家を空けてしまう

家を空けたところで

運命から逃れられるわけではないというのに

同僚のあのひと

このひとに

日曜日の早朝

夕餉のさなか

その声は暗に退職を迫るのだという

 

十一月

私は家にいるのが恐ろしい

 

 

クリップボ-ド

 

 

1)『控室』原稿を募集します!

 

 組合員か否かを問わず随時受け付けます。掲載段階で匿名は可 能ですが、連絡先はご通知ください。プライバシーは厳守します。電子メール による原稿を歓迎します。短い記事や通信は送信者に断りなく「組合員の声・ 読者の声」などに匿名で掲載することがあります。原稿の送り先は以下の通 り。

   FAX:048-959-5004

 

2)公募情報などの収集・配布

 

 大学教員等の公募情報を電子メールで送信します。受信希望者 は下記まで。ただし当方の都合による遅れ・中断・中止もありえます。公募情 報・情報源情報を上記連絡先までお寄せいただければ幸いです。

 

3)『控室』の配布

 本紙をメールボックスに投函できる大学にお勤めの方は、本部 までご連絡ください。執行委員が配布に伺います。

4)組合への加入

 

 当組合に加入をご希望の方は、題字下の組合本部に電話で、ま たは委員長宅にファックスで、ご連絡ください。

 

 

編集後記

 

 

 前号は校正ミスが多く大変申し訳ありませんでした。弁解にな りますが、このところ原稿の集まりが遅く編集・印刷に若干支障をきたしてい ます。大学非常勤講師をめぐる状況は前にも増して流動化し先行きが見えにく くなっています。絶望的な気分になるのもよくわかりますが、そういう状況を 切り開こうとして作ってきた組合です。皆様方のいっそうのご支援・ご協力を お願いいたします。(行)

 

 

大学非常勤講師組合実態調査アンケート報告 書

『大学非常勤講師の実態と声 2003』

B4版 108頁/ 2004年7月1日刊

−−お問い合わ せは東京公務公共一般労働組合本部まで−−

 

本書から

 

★老後の生活の保証が欲しい。もう 58歳なので専任になることはあきらめているが、30年近く 大学の教育の一端を精一杯荷ってきて、定年と共に退職金も年金もなく、使い 捨てのように放り出されるのは何としても悔しい。

 

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