控室

第5号(1996年12月1日発行)

首都圏大学非常勤講師組合 (都区関連一般労働組合 大学非常勤講師分会)


−委員長:斉藤吉広− Fax: 0425-79-4575
−郵便振替口座− 00140-9-157425 大学非常勤講師分会

深刻さ反映し98名参加!

フォーラム非常勤講師問題を考える

 感動的なミュージカルで始まったフォーラムは、予定の午後1時開始がやや遅れまし た が、短い休憩を含めて3時間余り、98名の参加者の熱気で包まれ、非常に充実したもの となりました。フォーラムは、コーディネーターの前澤檀さん(東京都品川区労政事務 所勤務)の手際の良い手綱さばきで進行しましたが、閉会後は熱気を帯びたままの30名 以上が親睦会に繰り出しました。紙面も限られていますし、内容も盛り沢山でしたから 、以下には私の印象に残ったことを中心に報告したいと思います。
 残念ながら、期待していた韓国の非常勤講師組合の参加もメッセージも、日本の大学 に勤務している外国人の非常勤講師の参加もありませんでした。とは言え、約100名の 方々の参加を得たことが、私には非常に心強く思われました−−いつもこじんまりと集 まっていましたから。そこでまず、参加者の内訳を見たいと思います。

首都圏大学非常勤講師組合員 18名
上記組合員以外の非常勤講師 32名
専任教員・日本科学者会議代表等 3名
音楽ユニオン関係者 11名
マスコミ・出版関係者 10名
(うち電波新聞・NHKの撮影は計6名)
都区一般他分会・関連労組等 7名
ミュージカル出演者等 17名
   合  計    98名

 私としては、民主的研究者団体の日本科学者会議・東京支部から代表を派遣していた だき、事務局長の本谷先生にご発言いただいたことが嬉しいことでした。マスコミも、 非常勤講師問題では初顔の毎日新聞を含め、朝日新聞、アサヒ・イブニング・ニュース が取材にきました(11月20日の朝日新聞に関連記事)。以前から取材を重ねているNHKの カメラが回っていましたが、11月28日朝の「おはよう日本」で約4分間放送されました 。もう一台のカメラは、当組合員の志田さんが原稿収入(本号クリップ・ボード参照)を 宣伝用ヴィデオの作成に寄付するということで、撮影にきていたものです。こちらは年 内に出来上がると思いますので、ご活用ください(本号末尾参照)。

ミュージカルに思わず涙

 日本の異常な雇用の仕組みが理性と学問の府であるべき大学にも存在し、極めて安い 報酬と屈辱的な扱いで、多くの人々に苦痛を与えています。フォーラムの最初に演じら れた15分間のミュージカル・アトラクションは、シナリオ・脚本を書いた忠の仁さんは 、実際を良く知らないので想像で創作したそうですが、なかなかリアルな出来でした。 思わず涙した方もいたようです。以下に、あらすじをご紹介しましょう。

*   *   *
 都内某女子大の非常勤講師・林洋子は、勤続十年以上のベテランである。ジングル・ ベルが鳴る街の中で、かつての教え子で現在OLの二人連れに出会う。彼女らのボーナス は80万円。それを自分の非常勤講師給与一年分がわずかに上回るだけという現実に、内 心ショックを受ける。教え子の一人がポイッと捨てた「使い捨てライター」をとっさに 拾ってしまい、私ってどうかしてたのかしら、と取り繕う。洋子独白:私の人生は使い 捨てライターと同じかしら。
 某女子大の講師控室は、次年度のリストラのうわさ話。洋子は、非常勤講師であり、 しかも女だということで、真っ先に首ではと不安に駆られる。
 別の部屋では、専任教員や学校長や理事が、非常勤講師が文句を言っているのは身の 程知らずだ、安くて便利だから使ってやっている、云々。そこにコーラス部隊が登場し 、「非常勤のブタ共が騒いでいる、非常勤にもほどがある・・・専任教員にもなれない くせに、一人前の口を叩くなんて・・・思い上がりも甚だしい・・・子羊におなり子羊 に!」と、憎々しげに歌い上げる。
 夜、洋子は寝付かない赤ん坊をあやしている。洋子は、優しい人々のいる素敵な大学 に就職し、実りある学究教育生活を送る幻想を抱きながら、おやすみ坊や、と歌い続け る。
 学校長=理事長が、非常勤講師のリストラに抗議する非常勤講師・宮川に対し、雇い 止 めは自由なんだ、何処の大学でもやっている、と言い放ち、専任ポストが近く一つ空く けど研究室を持ちたくないのか、と懐柔する。
 洋子に某女子大から解雇通知がきた。退職金も慰労金もない。たった一枚の紙切れで おしまいという現実。洋子は、やりきれない気持ちで胸がいっぱいになる。そこへ現れ た宮川が、仕方がないわ、と言うと、清水講師は、生き延びた、勝った、と自慢する。 ここで洋子が決意すると、転機が訪れる。ミュージカルは、ともに闘う非常勤講師や教 え子達を含む支援の人々のコーラスで、絵に描いたような大団円となっている。

松尾邦之氏の記念講演

 ミュージカルの後は、主催者と来賓の挨拶に続いて、松尾さん(1994年香川大学法学 部 助教授、専攻:労働法)の記念講演が行われました。松尾さんは、1974年学部卒業以降 、塾講師、家庭教師、法律雑誌編集補助などで生計を立てていたそうです。1986年に早 稲田大学法学研究科博士後期課程を中退。非常勤講師として、文教大学・早稲田大学・ 横浜市立大学で労働法を担当。非常勤歴は10年間以上だそうです。
 松尾さんの講演は、ご自身の経験や大学改革・任期制問題の動き、非常勤講師の実態 、国内外の労働法関係の話など、多岐に渡りました。その基調は概ね次のようなもので した。
 非常勤講師は、私立大学を中心に、既に社会的存在となっている;非常勤講師は、大 学教育において重要な位置を占めてきているが、労働条件・待遇が全く不十分であるし 、研究環境もたいへん劣悪である;特に非常勤講師の労賃・単価が安すぎるのは問題で ある(週15コマで年収400万円という例は超人的);非常勤講師は、遠慮せず、自分の 働きに自信を持って賃上げなどの待遇改善を求めてよい;待遇改善は、大学の姿勢を改 めさせなければ解決しがたいし、また、国からの私学助成を増やすことも必要だが、専 任教員枠の拡大を要求するだけでなく、非常勤講師の賃上げや雇用の安定化それじたい も追求すべきだ。
 印象に残った指摘を若干あげますと、非常勤講師には雇用契約はないというのは誤解 で、実は有期の契約だそうです。(契約書がないのは要求していないからのようです。) 有期契約については、何回も繰り返している場合は正当な理由なく解雇・雇い止めでき ない、という判例が定着しているそうです。
 やや意外だったのは、緊急避難的な方式の紹介でした。それは、非常勤講師の健康保 険や社会保障は、非常勤講師派遣会社を作って多くの大学から資金を出させる方式にす れば簡単にできるというものです。この考えを述べた研究仲間の方は、問題は誰がやる かだ、と話していたそうです。
 周知のことですが、日本の大学にも、学閥や封建的体質が根強く存在しています。国 立大学のOB教授の天下りや渡り鳥も問題点の一つです。松尾さんは、こうした体質の打 破も、困難だが、事態の改善には必要だと指摘されました。
 最後の方で松尾さんは、既に国際的に確立しILO関係の条約も結ばれている「同一労 働 同一賃金」原則からいっても、5コマ担当したら専任教員の少なくとも4割の給与を出す べきだし、もらうべきだ、自分の働きに自信を持って要求してよい、と述べました。こ の原則は、現在の日本の労働慣行では無視に近い状態ですが、私には当然のことに思わ れ、妙に記憶に残りました。


シンポジウムとフォーラム・アピール−パネリストと会場からの発言−

 前澤さんは要領よく、非常勤講師に関わる労働問題など以前の解説を復習してくれま した。
小林雅之さん(都区関連一般労働組合書記長=専従、東京自治体関連協議会事務局 長)の指摘では、人材派遣法が成立した結果、労働組合も人材派遣業務を営めることに なったので、その可能性を探ってはどうか、というのが印象に残りました。
いずみミュ ージカル・アカデミー演技講師を雇い止めになった忠の仁さん(本名:石田仁、演出・ 脚本家、オフィス仁を経営)の発言では、首になって初めて日本の雇用慣行の異常さに 気がつき憤っている、世の中をひっくり返すぐらいでないと、なかなか変わらないので はないか、という指摘に、共鳴するものがありました。
他には、各地で闘っている仲間 いわば戦友の方々の力強い報告や、不当解雇された教員の復職闘争支援の取り組みの紹 介など(本谷先生)もありました。
 フォーラムは、コーディネーターによるまとめ、フォーラム・アピール(後掲)採択、 閉会挨拶(音楽家ユニオン代表)で終了。30名余りが懇親会に繰り出し、賑やかに歓談し ました。   (文責:SK)

フォーラム・アピール

 私たちは、黙っているのをやめにしました。
 安くて便利な労働者として使い回され、来年の雇用にビクビクしながら、当局や専任 教員の顔色をうかがって耐えるだけの生活を、やめにしました。
 現在の大学教育に欠かすことのできない存在となっている私たち非常勤講師層の劣悪 な処遇について、文部省も、大学当局も、大半の専任教員組合も、何ゆえに目をつぶり 続けているのでしょうか。
 現在の大学における《専任教員一非常勤講師》の二重構造は、労働条件においても研 究条件においても著しく差別的であり、非民主的です。また現在導入されようとしてい る「任期制」も、どんな大義名分で彩られようと不安定雇用の一形態に他ならず、新た な格差構造をもたらすものです。
 私たちの不安定雇用、低賃金その他劣悪な待遇について知った人は、皆一様に驚き、 呆れ、そして私たちの要求に共感してくれます。
 私たちの存在と実態を知ってもらうことが、すなわち、私たちの「力」となるのです 。 大学運営の民主化と大学教育の質の向上のために、そして、あらゆる教育現場が余 裕と誇りをもって仕事に向かうことができるように、私たちは今後さらに連帯の輪を広 げ、闘いを進めていきます。
1996年11月10日
フォーラム・非常勤講師問題を考える 参加者一同

フォーラム感想(抄録)

 非常勤講師の組合結成は、これまで成されなかったことが不思議なほど、ごく当然の ことだと思います。新聞報道で結成の事実を知り、大変関心を持っていた・・・。(T; 教育学)
*   *   *
 (1)安易な解雇を行なわないこと;(2)病気・ケガで出講できない場合の身分保障;(3 ) 賃金のベースアップを行なうこと。(I)
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 非常勤講師問題自体が世の中にほとんど知られていないので、知らしめるという点に おいても今日のフォーラムは意義があると思います。(K)
*   *   *
 1970年代から学術会議が婦人研究者問題と取り組むようになりましたが、当時私はそ れとかかわっていました。助手のことはテーマになりましたが、非常勤のことはとりあ げられなかった。何年も非常勤のことを問題にしたいと思っていました。・・・今日は 、非常勤講師が社会的存在となった、と何人かの方が指摘されておりましたが、そのと おりだと思います。冒頭のミュージカルをみていて、思わず涙がでました。今日は、よ いフォーラムであったと思います。ありがとうございました。
*   *   *
 ミュージカルに感動・・・。私たち・・・は、かわいい小羊になっている・・・。松 尾先生が最後におっしゃられた「自分の仕事に自信を持てば、今の要求は当然」と。・ ・・小羊から抜け出そう。
*   *   *
 このような大きいフォーラムを組織され、敬意を表すとともに、大変うれしく思いま す。・・・我々も皆で力をあわせ頑張ります・・・。(I)
*   *   *
 参加してよかった。大学改革問題とあわせて非常勤講師問題をとりくみたい。日本科 学者会議としても全力をあげていきたい。・・・(A)
*   *   *
 ・・・研究する場の保証、時間の保証が、一つ大きな課題だと思います(これは賃金 を 上げることになるのでしょう)。・・・講義のコマ数が20近くというのは驚きです。自 分たちの・・・先生たちは、大学院と学部の講義を半年ずつもっているだけ・・・。そ れでも忙しそうなわけで、よい研究をするためには、そしてまたよい講義をするために は、そのくらい必要・・・。(東大院生)
*   *   *
 こんなに大勢の方が集まるとは思っていなかった。自分と同じように考えている人が こんなにいるのでしたら、初めて集まってこれだけですので、もっともっと多くの方々 に呼びかけ、力を合わせてゆけば、雇用・賃金の安定を勝ちとってゆけると思います。 (Y)
*   *   *
 我々音楽の世界だけでなく、一般の非常勤講師に対しても、雇う側の姿勢がとてもい いかげんだ、ということがよく分かりました。今年3月に雇い止めが来た時に、音楽ユ ニオンを通して交渉を始めて良かったと思っております。(I)
*   *   *
 ・・・“カイコ通知”一枚で、何の不思議も感じなくやめていった。・・・今、我々 は遅まきながら、自分達の大学での日々の仕事に対する安い賃金、軽くみられる最下層 ・・・の境遇からぬけねばならぬ。(N)


法政大学との団体交渉実現

 研究者としての待遇改善を!

1996/11/3 首都圏大学非常勤講師組合
 (文責・志田=連絡先0426-27-4420)

 10月16日午後5時から法政大学内で、 首都圏大学非常勤講師組合と法政大学との第1回 の団体交渉が行われました。これまで、都留文科大学、大月短大、都立短大など公立大 学との団体交渉があいついで実現しましたが、私立大学では法政大学の団交が最初で、 各大学との労使関係を確立するうえでは、画期的な成果といえます。団交には、組合側 から5名、大学側は理事3名・事務2名が参加しました。上部団体の都区一般書記長の小 林さんが組合の性格について説明した後、当局から要求に対する回答がありました。

前向きの回答も:身分証明書発行、控室に公募書類、健康診断など

 組合としては何よりも団交権の確立を第一目標とし、ただちに要求が実現するとは期 待していませんでした。当局の回答は前向きのものもありましたが、非常勤講師を研究 者と認めないようなひどいものもありました。以下に、主な要求とそれに対する当局の 回答を報告します。

最低限約束したことは守れ!

 理事会の回答のうち、「控室に公募書類をおく」「身分証明書を希望者に発行する」 「健康診断」などの回答は、私たちの要求に応える方向のものでした。今後、当局が約 束したことについては、実行を迫っていくことが重要です。

非常勤は研究者ではないのか?

 しかし、理事会側は、非常勤講師が1年単位であることを理由に、非常勤講師を研究 者 として認めない態度をとりました。1年単位だから研究費も出さないし、研究用のコピ ーもご遠慮願いたいという回答には、怒るというよりも驚きあきれてしまいました。こ のような見解は他大学との交渉でも聞いたことがなく、また、法政大学の従来の慣行か らみても大きく後退しています。現在でも、学部によっては研究用のコピーも可能であ り、まさか、研究成果が期待されていないとは思いもよりませんでした。非常勤講師は 、大学での講義は研究者の仕事だと思っているからこそ、薄給にも耐えてよい講義をす るために努力しているのではないでしょうか。それに、理事会は、学生や親に対して「 約半分の講義は研究者でもないパート講師に担当させています」とでも言うつもりなの でしょうか。

法政大学の賃金は最低クラス!

 今回は、団交参加の組合員がいずれも所用があり時間が不足していたため、賃金と退 職金問題を中心に、当局と議論しました。賃金については、現状では生活保護以下であ り、2倍にしてはじめて高卒初任給、中高の非常勤講師並になることを説明。元朝日新 聞記者の山岸氏の説では、専任と非常勤の人件費格差は20倍にものぼることを紹介。し かも、法政大学の非常勤講師の賃金は、同規模の私立大学中最低(早稲田より1コマあた り月額約8000円安い)、専任との格差は最大である。「平均的」という発言は撤回して いただきたい、と迫りました。大学当局は、発言の撤回はしませんでしたが、調査を約 束しました。

時代に逆行する退職金廃止!

 退職金問題に関しては、非常勤講師に何の相談もなしに退職金を廃止したのは、労働 条件の一方的な不利益変更である。そもそも、退職金制度の存在を非常勤講師に知らせ ず、その結果、2割の不払いがあったことが問題である、最近ではパートにも退職金を 払うのが普通になりつつあり自治体でも補助金を出している例もある。廃止は時代に逆 行するものだ、と追及しました。さらに、小林書記長から、パート労働法にもとづき労 働条件の変更には、パート従業員の過半数を代表する者の意見書が必要という指摘がさ れました。これに対して大学側は、あくまでも廃止という態度でした。

非常勤講師に対する認識は最悪!

 これまで首都圏非常勤講師組合は数大学と交渉をもちましたが、非常勤講師が研究者 であること自体を否定したのは法政大学がはじめてです。非常勤講師問題に関する限り 、法政大学当局の認識は最悪です。次の団交に向け、組合に結集して待遇改善をかちと りましょう。

要 求回 答
身分証明書の発行を求めます。 事務の効率化のため、身分証明書は希望者にのみ 発行する。
専任教員枠の拡大を求めます。 10年間で522人から545人に増加している。今後は、 臨時定員の削減のため難しい。
講義全体に占める専任と兼任の比率 大学院を除く学部のみの講義の 専任と兼任の比率を明らかにする よう求めます。人件費全体のなかで 占める両者の比率も明らかにする よう求ます。 労働条件の問題ではないので、回答を控えたい。
兼任講師のなかで本務校をもつ者 ともたない者(狭義の非常勤講師) とを区別した名簿の提示を求めます。 在職証明書を求めていないので、正確にはわから ない。プライヴァシーにかかわるので、公表でき ない。
一方的な、契約更新拒否・コマ数 減・科目名変更を非常勤講師に たいして行わないことを求めます。 人事は学部教授会の議をへて決定している。 再雇用されない場合は、本人に担当者が事情を 説明している。
留学、入院、出産・育児などで 1年間または半年間講義を担当 できないことがあっても、 代替的臨時講師を当該期間雇い、 非常勤講師のその後の雇用契約を 保障するよう求めます。 制度上、保障できない。
専任教員と同等の講義コマ数 (5コマ程度)で生活できるだけの 賃金への改訂を求めます。 当面、時給の2倍化を求めます。 法政大学は平均的水準である。2倍化は無理。 春闘は5月。
今年度から兼任講師にたいする 退職慰労金制度が廃止されたと 聞きますが、事実でしょうか。 もし事実なら重大な労働条件改悪 であり、ただちに撤回を求めます。 専任の3つの組合との合意によって決定し、 すでに通知した。例年退職後3カ月後に問い合わ せすると、2割程度連絡先がわからなかったり 回答がないなどの問題があったので、過去の 積立分を支払いのうえ廃止する。100大学中8大 学しか退職金制度がないので、法政大学も廃止 する。賃上げ(月額100円)にまわしたので労働 条件改悪とは思っていない。撤回する気はない。
専任教員の算定基準に準じた算定 による一時金の支給を求めます。 当面、冬季と同様に夏季にも最低 1万円の一時金を支給するよう求 めます。 時間給なので一時金は増やさない。
専任教職員の定期健康診断に非常 勤講師も参加できるように保障し 、かつ必要な情報提供を行うよう 求めます。 前向きに検討する。ただし、一定コマ数以上にか ぎる。
講師控室に全員分のメイル・ボッ クスを設置するよう求めます。 多摩校舎では希望者は全員利用している。市ケ谷 校舎では物理的に無理なので、郵便物は手渡しし ている。
非常勤講師も紀要に執筆すること ができるよう改善を求めます。ま た、非常勤講師全員に執筆する権 利があることを知らせるよう求め ます。 紀要は学部単位になっている。学部によっては非 常勤に執筆を認めている。要求があったことは学 部長に伝える。
非常勤講師は採用の際に研究者と しての能力を求められるにもかか わらず待遇の面では研究者として 扱われていません。非常勤講師に も、コマ数に応じて、一定額の研 究費を支給するよう求めます。 研究費は、将来への期待として出すものである。 非常勤講師は1年間単位なので、研究費にはなじ まない。研究費は出さない。
非常勤講師には、講義のためだけ でなく、研究の質を維持し高める ためにもコピーを利用することが どうしても必要です。すべての学 部で専任に準じてコピーが使える よう改善を求めます。 教材用にコピーするのはかまわないが、研究用は ご遠慮いただきたい。
法政大学および専任教員公募書類 を講師控室で閲覧できるように求 めます。 控室にファイルをおくようにしたい。



クリップ・ボード

(1)都区関連一般労働組合・事務所移転
−本部(都区一般=上部団体)が移転−
170 豊島区南大塚2丁目33番10号
東京労働会館(ラパスビル)5階
Tel:03-5395-5255/FAX:03-5395-5139

(2)日本科学者会議・首都圏4支部に要請
 11月中旬に支援要請文書を送付しました。さっそく東京支部と埼玉支部からご返事が あり、支援アピールやカンパ振込用紙の送付などで、ご協力・ご支援いただくことにな りました。

(3)非常勤講師問題の最近の出版物
(a) 温井信正「非常勤講師問題を考える−専業化した非常勤講師 −私立大専任教員の 立場から−」大阪電気通信大学紀要に掲載。
(b) 斉藤吉広「非常勤講師の生活と意見」『IDE・現代の高等教育』No.381、1996年10- 11月号38-44頁、民主教育協会。なお本号は「非常勤教員を考える」特集号です。
(c) 志田昇「それでも「天職」に殉じる非常勤講師」;田村博一「われわれが非常勤講 師組合を結成したわけ」、川成洋編著『だけど教授は辞めたくない』(株)ジャパンタイ ムズ、1996年、1442円、の第二章に所収。

(4)ブックレット準備状況
 非常勤講師問題を訴える『非常勤講師の実態』(仮題)の準備は、座談会の出席者と日 時がほぼ決まり、来年春の出版を目指して構成や原稿執筆依頼、出版社の確定などが進 行中です。

(5)原稿を募集します!
 投稿は随時受けつけ、組合機関誌『控室』に掲載します。ブックレット採録の場合も あります。いずれも組合員・非組合員問わず、匿名可・プライバシー厳守。

◆編集後記◆

 「ギャラガータイムス」(1996年10月20日付け)によれば、ギャラガー先生を教壇に戻 すための仮処分の裁判は結審を待つ段階です。本裁判に向け、勝利が期待されます。
 今年の「立命館大学非常勤講師雇用契約書」のコピーを見ました。大学側は非常勤講 師の「各種社会保険等への加入については、その責に任じない」(第4条)とあるように 、安くて便利な使い捨て労働力=非常勤講師、という大学側の立場が鮮明です。大幅な 改善が必要です。関連して思ったのですが、各大学の非常勤講師契約書(加えて各種の 勤務条件などの情報)を集めて比較検討してはどうでしょうか? 私自身は契約書を見 たのは初めてでしたので、待遇改善の意味からも、関心があります。
 芝浦工業大学では非常勤講師も、芝浦工業大学学術情報センター(学術情報センター ネ ットSICNET)を利用できます。有効期限は退職まで。利用料徴収が最近なくなり、つい でに非常勤講師にも利用できるようにしたもののようです。さっそく有効に利用したい と思います。   (SK)


第3回 国民のための大学づくりをめざすシンポジウム

大学改革の実態と教員任期制


 昨今の大学・大学院をめぐる状況は、さまざまな改革をへてたいへん複雑になってき ています。そのなかで、教育・研究の条件はよくなってきたといえるでしょうか。教養 部改組、大学院生の増加と大学院多様化、教職員の不足、そして大学教員への任期制導 入の提起・・・。これらは、教職員から学生、大学院生まで、すべての大学人にかかわ る問題です。このシンポジウムは、教職員、大学院生、学生が一堂に会して大学改革の もたらしている実態はどうなのか、本来必要な改革は何なのか、意見交流を深めること を目的としています。幅広く大学関係者が参加され、大学と学問の未来をともに考えて いくことをよびかけます。
■注記■今回、主催団体として名を連ねました。これまで大学改革や任期制の問題で蚊 帳の外に置かれてきた私たちが議論に関わる良いチャンスです。積極的な参加と発言を お願いします。

日時:1996年12月8日(日)11〜17時
場所:一橋大学・第2講義棟406(JR国立駅・南口・徒歩10分)
参加費:無料

l.午前の部(11:00〜12:30)

◆主催者からの挨拶と説明(日本科学者会議若手研究者問題委員会 青木和光)
◆パネラーからの報告と提起−「ここ数年の改革が大学に何をもたらしているか?」
「国民のための大学づくりをめざすうえで欠かせない点はなにか?」−
・全国大学院生協議会・一橋大学大学院  石原 洋介
・日本科学者会議大学問題委員会・千葉大学教授  三輪 定宣
・全日本学生自治会総連合
・首都圏大学非常勤講師組合  斉藤 吉広

2.午後の部(13:30〜17:00)

◆パネル・ディスカッション
・大学教員への任期制導入一大学審議会答申をうけて−
・教職員不足の実態
・一般教養はどうなっているか−授業改善の取り組みとあわせて−
・大学院改革と院生急増−それは何をもたらしているか−
◆総合討論とまとめ

−主催(連絡先電話番号)−
・全国大学院生協議会(議長 石原洋介 0425-75-5234)
・全日本学生自治会総連合(0425-72-6011)
・日本科学者会議大学問題委員会・若手研究者問題委員会(03-3812-1472)
・首都圏大学非常勤講師組合(斉藤吉広 0425-79-4575)

<ビデオ>
フォーラム非常勤講師問題を考える
非常勤講師問題の宣伝に
フォーラム&ミュージカルの追体験に
ぜひぜひ、ご活用下さい!
(作成中:詳細は後日お知らせします)


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