Date: Mon, 24 Jun 96 21:29:48 +0900

首都圏大学非常勤講師組合機関紙

『控室』第2号

1996年4月14日発行

(WWW版:一部訂正)

正式名称:都区関連一般労働組合 大学・専門学校非常勤講師分会


 首都圏大学非常勤講師組合機関紙『控室』第2号
                1996年4月14日 発行
【都区関連一般労働組合 大学・専門学校非常勤講師分会】
【本部所在地】JR山手線・大塚駅・東京労働会館 5F
 〒170-0005 豊島区南大塚2丁目33番10号
       東京労働会館(ラパスビル)5階
 Tel 03-5395-5255 / FAX 03-5395-5139
【委員長】斉藤吉広 (FAX: 0425-79-4575)
 郵便振替口座:大学非常勤講師分会(00140-9- 157425)
目次
《総会報告》総会での豊な経験交流と議論語学系非常勤講師の実態語学系大学非常勤講師の処遇に関する緊急アピール都立短大に要求書提出、そして団交!

■19名の加入、12名の参加で総会盛り上がる

−−朝日全国版・赤旗東京版で紹介され、反響続々−−

《総会報告》

 上の見出しは、決して「誇大広告」や「負け惜しみ」ではありません。上記に加え て、未加入者の参加が2名、東京私大教連・都大教からの来賓が各1名、都区一般など上 部団体・並列団体からの参加が4名、東京私大教連、都大教から各1名、そして報道関係 者(朝日新聞、朝日イブニングニュース、赤旗、日経新聞)4名が総会に参加し、計30 名での交流となりました。
 開会宣言のあと、まず1月30日に4人で分会を結成してから4月1日に至るまでの経緯の 説明が分会長よりなされ、実質1ケ月半の活動でここまでこれたことの意義が強調され ました。
 来賓挨拶として最初に東京地評の山口さんから、“セ・パの共闘”、つまり正規職員 とパートの共闘が大事だ。当分会が、パのイチローになることを期待する」と激励を受 けました。
 続いて都区一般の阿部委員長が、酒場での偶然の出会いが当分会結成のきっかけとな ったことに触れ、「もともと労働組合は酒場での愚痴の言い合いから始まった。その意 味では一種必然だった」と発言。
 労政事務所の前沢さんからは、「今、月に500件以上の相談が持ちこまれるが、ほと んど解雇・不払い。クビになる前に職場で闘ってほしいのだが、その点みなさんは闘い を始めた。これは大事なことだ。」と挨拶。
 関東学院大学の渡辺憲正さんからは、長かった非常勤時代の苦労話が切々と語られる ともに、単著や博士号があると非常に有利になる等の就職に向けてのアドバイスをいた だきました。
 その後、総会決議案の報告と議論(5面をご覧下さい)が行なわれ、決議の可決、執 行委員選出が行なわれました。執行委員は以下の7名です。
 浅野富美枝、市川達人、斉藤吉広、佐藤いづみ、志田昇、戸田清、村山知恵

《「新聞見ました」が続々》

 総会の様子が翌日の朝日新聞と赤旗に報じられたため、反響がまさに続々で、朝日の 社会部では問い合せの電話でパニック状態(少々大げさですが)。「加入する」「資料 を送れ」という連絡が、まさに「待ってました」とばかりに押し寄せました。中には 「クビが恐いから…」と「加入はできないが応援する」という方も多く、早く全体とし ての力関係を変えていかなければ、という思い。
 東京近辺からのみならず、宝塚市からは興奮気味の口調で「待っていた。関西にはな いのか?」の問い合せ。****大学の**さんからは、「8コマで年収90万円。賃金 の基準みたいなのはないのか?」と。


■京滋地区組合からのメッセージ■

 貴組合の結成にあたり、心から連帯のあいさつを送ります。
 私たち、京滋地区私立大学非常勤講師組合は、1995年7月に結成したばかりの未熟な 組合ですが、手弁当でたたかってきました。結成直後、各大学当局に組合結成を通告す るとともに交渉権を要求しました。わずか半年の期間で、いくつかの大学から「非常勤 講師が大学教育の多くを支えている」との認識を文書で受け取りました。さらに、1996 年2月には4つの大学との懇談会を実現し、私たち非常勤講師の実態を訴え、大学側に非 常勤講師の問題を本気になって考えさせるきっかけを与えたと自負しています。さらに 1996年3月7日には、第二回大会を開催し、96春闘をはじめとして、私学共済加盟の問題 やネットワークづくりに取り組むといった方針を決定しました。また、京滋地区私大教 連に加盟することとしました。
 3月15日、長野地裁上田支部はパート労働者の訴えを支持し「正社員になる途も用意 せず、賃金格差を維持拡大していったのは差別であり、公序良俗に反する」との判決を 下しました。いまや、一般企業ではパート労働者の社会保険と年金加入、雇用契約の自 動更新は当然のこととなりつつあります。しかし、私たちはどうでしょうか。研究者と してはもちろん、生活者としてすら認められない位置に置かれたままではないでしょう か。毎年、秋になると来年度の仕事はどうなるだろうと心配し、ひどいときには年度末 ぎりぎりになって職を奪われることすらまれではありません。病気をすれば何もかも失 うことを覚悟しなければなりません。そして、1999年には大学の臨時定員増が終わるの です。
 いつかは専任になれる、それまでの辛抱だと言い切れるでしょうか。たとえ、そうい う可能性があっても、いつもいつも見ざる聞かざる言わざるを決め込んで、卑屈に生き ていけば、自分自身まで見失うのではないでしょうか。
私たちは、だから、立ち上がりました。

 私たちは争いのための争いを好むものではありません。たたかいが好きなわけでもあ りません。しかし、自分の職業に誇りを持てないままで、生活も不安定なままで、いい 教育もいい研究もできるはずはないと考えます。私たちは、むしろ不毛な争いを避ける ために、つまりグチやねたみや恨みを避けたいがために、もっといい教育と研究をした いがために組合を結成したのです。私たちの悩みをさかのぼれば日本の高等教育機関の 抱える矛盾に、さらに社会構造にまで行き着きます。ですから、完全な解決への道は険 しいと言わざるを得ません。しかし、正々堂々と道理ある主張をしていけば、少しずつ ではあっても改善されると確信しています。

 東京で立ち上がった非常勤講師のみなさん、同じ立場で働く仲間として、熱い心を込 めてつぎの言葉を送ります。

   理は我々にあります、我々抜きに大学教育は成り立たないのです、だからあせら ず 同時に
   あきらめず共に頑張りましょう。関西からみなさんに期待を込めて拍手します。 そして、
   みなさんが立ち上がられたことは私たちを勇気づけてくれたのです。

1996年4月1日            京滋地区私立大学非常勤講師組合

■竹添敦子さんからのメッセージ■

大学非常勤講師組合第1回総会、おめでとうございます。組合結成という困難な作業 をなしとげたみなさまの決断と勇気に、深い感動をおぼえています。第1回総会が実現 しましたこと、心からおよろこび申し上げます。
 私は今、「使い捨てられる非常勤講師たち」という拙文の中で、「たとえ非常勤講師 労働組合といったものができたとしても、そんな『危ない』組織に加入する者は、ま ず、絶対にない」と書いた悲観的見解を恥じています。かつての私が組合結成を呼びか けることさえできなかったのは、単に勇気がなく、意欲に欠けていたからと言うしかあ りません。
大学をめぐる情勢は、一日一日厳しくなっています。多くの大学批判の中には耳を傾 けるに値する良心的な意見もありますが、大多数は大学教育に携わる教員の生活権につ いて無頓着です。教員もまた、家族を抱える生活人であることが忘れられ、改革の掛け 声の裏では、劣悪な待遇が恒常化されようとしています。多くの「首切り」や「コマ数 減」、非常勤講師の大量化、さらには層としての固定化など、注意しなければならない ことが山積しています。こうした流れの中で、多くの非常勤講師たちが批判精神を失 い、声をあげなくなってゆくことが、最も懸念される点です。
 大学教育を担うすべての非常勤講師が、常に生活を保障され、研究環境を保障され、 教育への貢献度を理解されるためにも、この大学非常勤講師組合の意義はたいへん大き いものと考えます。ただ、組合員の異動が避けられないのは、こうした労働組合の宿命 です。メンバーの交替が常に想定される状況を把握して、組合の力を保持し続けなけれ ばなりません。困難な点も多々あるでしょうが、力を結集して、非常勤講師の訴えをよ り大きく、より強く、広めていってほしいと思います。
 お祝いを申し上げながらも、非常勤講師組合が存在しなければならない、日本の大学 教育の貧しさを痛感せずにはいられません。非常勤講師の問題を非常勤講師だけに解決 させようとするのではなく、大学全体の問題として取り組めるかどうか、最も不利益を 受けている非常勤講師にいっそうの不利益を押しつけることがないかどうかに、大学の 質がかかっているように思います。そして、私にとっても、非常勤講師の問題を考える ことは、大学における自分のありかたを問い続けることなのです。最後に、総会の成功 をお祈りして、私のメッセージとさせていただきます。

1996年4月1日      三重短期大学 竹添敦子

■米田佐代子さんからのメッセージ(電報)■

組合総会に心からの激励を送ります。特に女性の皆さんへ 大学における男女平等の ために頑張りましょう。

1996年4月1日   山梨県立女子短期大学  米田佐代子

■照井日出喜さんからのメッセージ(当日間に合わず)■

 大学非常勤講師労組の結成に参加された皆様に、心から連帯の挨拶をお送りさせてい ただきます。
 世はまさに、「大学改革」、「大学の改組・再編」といった、耳触りのいいたわごと の花盛りですが、そうした空文句のみが流布される−もしくは、強引に流布させられる −なかで、かつ、いわゆる「紛争世代」の少なからぬ部分が、一片の自嘲や後ろめたさ の念もないままに、あたかもみずからの神聖な「使命」ででもあるかのごとく、みずか らの大学の「生き残り」なるもののために、文部省の「真意(=神意!)」を憶測する ことに憂き身をやつしているなかで、膨大な数の研究者が、非常勤講師という、低賃 金・無権利状態のなかに置かれたまま、その研究活動を続けているということについて は、いっこうに議論される気配がない、というところに、日本の大学そのものの病根の 深さを感じないわけにはいきません。
 すなわち、現代の日本における大学の「大衆化」現象が、きわめて多くの非常勤講師 −とりわけ、外国語担当の非常勤講師−によって支えられてきているものであること が、そこでは完全に忘れ去られているからであり、そして、なによりも、それぞれの学 問分野で最先端の仕事を展開し、その内容的な学問的業績を広く認められている研究者 の一群が、非常勤講師という、信じがたいほどの無権利状態に置かれている存在である という状況が、じつは、日本の学術体制全体の問題であるということの意識が、そこで は、まったく欠如しているからです。
 すでにかなり前のことではありますが、僕自身、年収(月収ではありません)15万 の大学非常勤のみを「正業」とし、塾講師や家庭教師を「副業」として、生き延びてい た時期がありました。まだ小さかった子供を保育園に預け、その「年収15万」のため に駅まで自転車を飛ばす道すがら、あまりの情けなさに、辺りの景色が、いささかかす んで見えるということもありました。
 皆様もよくご承知の通り、あらゆる要求獲得運動は、気の遠くなるような長い時間を 要し、しかも、労苦多くして報われることの必ずしも多くはないものには違いありませ ん。しかし、まさしくそれゆえにこそ、このようなたいへんな運動へと船を乗り出され る皆様の勇気と、凛然たる意志の力に、深く敬意を表するとともに、運動の着実な進展 を、心からお祈りいたします。

1996年4月1日             北見工業大学  照井日出喜

総会での豊な経験交流と議論■

−−1面に続き、総会での議論からいくつかピックアップして、以下にご紹介します。

《語学の実態》

 組合の必要は以前から感じていました。語学ではこの間どんどんコマ数が減らされ て、本当に生活が大変です。そういう人たちが集まって、組合ができたのかな、と予想 していたので、ちょっとイメージと違いました。それに、控室ではほとんど会話がな い、って指摘されていますが、私の場合は、語学ごとに控室でワイワイおしゃべりして ることの方が多いです。

《身分証明書がほしい》

 免許もってないもんで、いろんなとき自分の身分を証明するものがなくて困ることが あるんですが、みなさんどうしてます?(→要求項目に付加)

《社会運動化を》

 組合として要求実現するのも大事だと思うけれども、マスコミとか有名人とか利用し ながら、もっと大々的に社会運動化していくのが必要だと思う。(→活動方針に付加)

《実態調査の必要性》

 実態調査は是非進めるべきだと思いますが、いただいたこの用紙の、「未婚/既婚 (家族 人)」という表現では、死別・離別した人や、ひとりで老いた親を抱えて四苦 八苦している人などの現実が浮び上がってこない。もっと想像力を働かせた調査項目に してほしい。(→改良を約束)

《子供を保育園に入れられない》

 子供を保育園に入れようとしても、非常勤講師では「定職がない」とみなされて認め られないということがあり、非常に困ったことがある。(→要求項目に付加/本部によ ると、東京都福祉局と交渉することが可能だとの指摘。)

《生活保護基準にも満たないのでは?》

 生活保護の場合、東京都では月18万円程度は支給されている。50% 6コマやってもそれ に満たないようでは、仮にも最高の高等教育機関としてまずいんじゃなかろうか。

《非常勤だらけの語学》

 ある短大では語学全体で専任が2名、非常勤が40名以上、というところがあっ た。それだけ非常勤に依存していて、切りたい時には簡単に切る。大学には男女差別がまかり通っているし、セクハラもある。語学講師への差別的な対応を感じるし、あと外国人講師に対しては2倍の給料が支払われていると聞いて驚いたこともある。

《東京私大教連前田さんより》

 問題化するのを、確かにためらっていました。5年前の調査で非常勤への依存 率(人 数ベース)は60%だったのですが、現在ではおよそ80%になっています。

《都大教の小川さんより》

 支援します。カンパもします。もし文部省交渉がうまくいくようでしたら、一 緒に参加させて下さい。


■こんなこと あんなこと■

語学系非常勤講師の実態

東京都内私立大学非常勤講師 村山知恵

 私は大学院のころから始めて、22年間フランス語の非常勤講師をやっている。 当初は 専任への足掛かりになると思っていたのが、まさか本職になるとは思っても みなかっ た。しかし、一般教養課程の一つとして、第二語学が必修であった当時から、 フランス 語の専任のポストはたやすく得られるものではなかった。専任の第二語学 のポストが一 つでもある大学は良い方で、全く専任教員がいなくて、非常勤講師のみ で第二語学のフ ランス語をやっている大学も数多かった。

 クラスの運営、授業の進行、教育の責任は専任教員と全く同じ。にも拘らず、 1クラスの人数、そのクラスが同じように来年も存在するかどうかの決定権は私たちに はない。ある時はフランス語をとる学生数が多く、クラス数も増え、ある時は、学生 数が少なく、クラス数も減らされる。専任のポストの絶対数が少ないのであるから、当 然非常勤の講師料のみで生活をせざるを得ない人が増える。博士課程を出たものが、こ の仕事以外の仕事につくことは困難で、増えたり減ったりするこの非常勤講師職にしが みつくようになるのは当然である。

 非常勤講師の給料は1カ月1コマ2万円前後であるから、必然的にいくつかの 大学のいくつかのコマ数をもたざるを得なくなってくる。週10コマで月収20万円。保険 も保障 も健康診断すら受けられない、ボーナスもないという状況での月収20万円は あまりにも 少ない。私の友人で、週20コマ(小、中、高でいえば40時間)前後までやっ ている人も いる。20コマ近くもやっていれば、ほとんど研究に当てる時間を持てな い。しかも必死 に論文を書いたところで、非常勤講師には、大学の紀要に載せる権利 はない。業績がな ければ、大学の専任ポストも夢と消える。この非常勤講師の仕事 だけで、幼い子供を含 む4人家族を養うために週25コマもやりこなしていた若い英語 の講師がいた。一人で老 母との生活をこの給料でやっている友もいる。一人暮らしの ため自分の健康に不安を抱 きながらも健康診断が受けられない人もいる。また小さな マンションを買おうと思って も、非常勤講師ということで、銀行がお金を貸してくれ なかったとこぼす人もいる。

 語学の非常勤講師には女性の講師も少なくない。それは学生の将来を指導教官 が考えなくてはならない博士課程の段階で、女性はその指導から外される場合が多いの である。つまり女性はいずれ結婚すれば夫の収入があるだろうから、ただでさえ少な いポストを女性にまで回そうとは指導教官は考えないのである。だから私のように主婦 の非常勤講師、一人暮らしの女性の非常勤講師が語学には多くいることになる。だがこ ういう非常勤講師がいなくては、大学の語学教育は成り立たないはずだ。

 これが1991年の文部省の一般教養課程の枠をはずすという指導があってから急 にそ の 深刻さを増してきた。各大学では、この改定により、一斉に語学の切り捨て を始め たの である。私たちには何の相談もなく語学必修単位数が変えられる。大学の カリキ ュラム が大幅に改定されましてと申し訳なさそうにコマ削減を秋に伝えられて も、私 たちはそ れを受け入れるしかない。ひどい大学になると、12月も末に、何の事 前の相 談もなく、 突然あなたのこのクラスは来年度はありませんとか、クラスの時間 が変り ましたとか言 ってくる。4月にクラスを開いてみたが、学生が一人しか来ないの でその クラスがなく なってしまったという人もいる。それに抗議すれば私たちの身も 危なく なる。黙って耐 えるのもあまりに悔しいことではないか。


語学系大学非常勤講師の処遇に関する緊急アピール

1996年4月5日              
               首都圏大学非常勤講師組合 執行委員会
              (委員長 斉藤吉広 FAX:0425-79-4575)

 1991年の大学設置基準の大綱化に伴う語学必修枠の撤廃により、多くの大学で 語学の クラス数が減少している。その結果、とりわけ今年度は、語学系非常勤講師 が突然解雇 されたり、担当授業数が減らされるという事態が急増した。

 語学系非常勤講師は、低劣な賃金に耐えながら、長い人では10年にも20年にも わたり、大学の語学教育を支えてきたのである。

 これらの非常勤講師の多くは、複数の大学での非常勤職の収入のみに頼って生 活を営んできたがゆえに、このたびの事態は、その生活を根底から揺がす深刻なものと なっている。ここ数年の間に担当授業時間数が大幅に減らされ、生活の目途が立たず途 方にくれている語学系非常勤講師は数多いはずである。

 我々首都圏大学非常勤講師組合は、このような“使い捨て”“見殺し”に等し い態度をとる大学に対し、断固として抗議するものである。

 この問題の根本は、これまで大学が、教育に必要な人員を確保せずに大量の非 常勤講師に依存して、安上がりな大学経営を行なってきたことにある。

 この問題を大学のあり方そのものが問われている問題として受け止め、改善へ の努力をされるよう、全大学人に対して強く訴えるものである。

※このアピールは、日本独文学会、日本仏語仏文学会、東京私大教連、京滋地区 私大教連、都大教 およびマスコミ各社(朝日、朝日イブニング、読売、毎日、東京、 産経、日経、赤旗、共同、時 事、NHK)にファックス送信しました。


都立短大に要求書提出、そして団交!■

 《都立から始めたワケ》

 都立の場合、小・中・高校では非常勤講師にも年休や夏期・冬期の一時金が与 えられ、年度ごとの持ちコマ数が大きく減らないような制度化もされています。 そ こで、「あっちではできて、どうして大学ではできないんだ?」という理屈で迫るこ とができ、一番分かりやすい交渉ができるだろう、とふんだわけです。さらに、公的な 機関ゆえにいいかげんな対応で済ますわけにもいかないでしょうから、まず範を示し て もらうために、都立短大から始めることにしました。

 都立短大の専任教員によると、「都立大が変わんなきゃこっちは変わらないよ」 ということでしたが、残念ながら現在の組合員には、都立大に勤務している人がいま せん。

《要求内容》

第1回総会決議の「私たちの要求」にのっとり、要求書を作成しました。大要を 以下 に示します。

  1. 社会的身分に関する事項
    大学教員としての身分証明書の発行を。
  2. 雇用契約に関する事項
    1. 非常勤講師にかかわる規則類の開示を。
    2. 専任・非常勤の賃金体系の開示を。
    3. 専任教員枠の拡大を。
    4. 一方的な契約更新拒否など行なうな。
    5. 留学、入院等の後の雇用契約を保障せよ。
  3. 労働条件に関する事項
    1. 「生活賃金」としての賃金を。当面時給の2倍化を。
    2. 年次有給休暇や一時金の支給を。
    3. 健康診断に参加させよ。
  4. 研究・教育条件に関する事項
    1. 控室の条件改善を。
    2. コピー機の利用を専任並に。

※私学の方には、年休の要求がヘンに思われるかも知れませんが、都立短大の場 合は月 給制ではなく、講義をした回数分だけ賃金が出る、という仕組みになっています。 です から、年休が取れれば、休講した分も給料が支払われるということになります。

《交渉の報告》

9日の申入れ、12日の団交いずれにも、事務局長、庶務課長、庶務係長が応対し まし た。ずぅっと硬い表情で時計をチラチラ気にする庶務課長とは対照的に、事務局 長は誠 実な態度で対応。きちんと話しを聞いてくれた、という印象でした。

 こちら側は、勤務している組合員の斉藤、志田と、本部の小林書記長。経験を 蓄積・ 継承していくためにも、勤務していない大学での団交にも参加を強く呼びかけた いと思います。

 成果はとりあえず、身分証明書発行に向けての学内手続きを進める、控室への 辞書・ 事典類の配備を予算化して実行する、という2点ぐらいのものですが、とにかく、 要求 実現に向けて最初の一歩を踏み出しました。


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